>>第➂話からの続きです!
いよいよ四年間従事した工事部(施工管理部)に別れを告げ、着慣れないスーツを身にまとい、いざ設計部へ!
高層ビル40階にある設計部へ初出社
高層ビルの40階にある設計部のフロアに到着すると、すぐに中田(仮名)設計部長が、
<中田設計部長>
「いや~、トラジロウ君、ようこそ設計部へ!
これから朝礼で君の事紹介するからその後一言挨拶してもらうよ!」
、と真っ先に駆け寄ってきました。
朝九時になると皆が立ち上がり、中田部長が朝礼を始めました。
<中田設計部長>
「え~、設計と工事で組んだことのある人も多いと思うのでみんな知ってると思うけど、
工事部からトラジロウ君が設計部へ異動して来てくれました。
彼は優秀な現場監督だったから即戦力でバリバリやってもらいます。
トラジロウ君、じゃあ一言!」
、と言って振られたので、
<私、>
「工事部(施工管理部)から、このたび設計部へ異動して参りました新人の、、
、いや、、設計では新人のトラジロウです。
設計部では右も左もわかりませんので皆さまにいろいろと教えてもらいながら頑張ります!」
、と無難に挨拶をしました。
設計部は4課まであるけど配属先は?
東京設計部には課が4つあります。
1課が東東京エリア、2課が西東京エリア、3課が特殊物件(耐火構造、集合住宅等)
そして最後の4課が特販課
といった4課構成になっていました。
私は中田部長に、
<私、>
「中田部長、ところで私は何課に配属なのでしょうか?」
<中田設計部長>
「ああ、、そうそう、、
トラジロウ君は4課の特販課だよ!」
<私、>
「、、、、、、。。。。。」
愕然としてしまい思わず言葉が出ませんでした。
簡単に解説すると、1課と2課は住宅展示場所属の営業マンたちを担当する一番メジャーな部署です。
比較的優秀でメジャーな設計マンが1課と2課にいます。
設計の人数も一番多いです。
3課は集合住宅とか住宅以外の特殊物件を対応する部署です。
ここはベテランの設計マンがいます。
これらの3つの課は私も組んだことがあったり、何気に親しかったりする設計マンたちがいます。
何かと設計業務について聞けたりするので配属になっても比較的やりやすいと思っていました。
しかし4課の特販課は企業からの紹介客を主とする営業マンを担当する課で、
その営業マンたちはベテラン揃いでキャラが超濃いのが特徴です。
展示場勤務だとチームなので他の営業とうまくやれない、、
気が短くてすぐにケンカしてしまう。。
年次が結構イッテるけど過去に何かしら問題を起こしていて昇格出来ない。。
、などイワク付の営業マンたちの終着駅的な営業所となってました。
さらに一番の不安は
設計4課の課長と係長は仕事が出来ない
ということです。。
なので、当初設計部への異動が決まった時に4課だけはヤバイと思ってましたが、
1課か2課に配属になるだろう、、
、と、なぜかそこは楽観的にに考えていました。。
なので一気にテンションは下がり窮地に追い込まれた訳です(-_-;)
テキトウ課長とズレ係長
設計4課の倉本(仮名)課長と岡村(仮名)係長は、工事部でも評判のダメコンビでした。
倉本課長は超テキトウです。
彼の決まり言葉は、
「良きにハカラッテ!」
、、です。
何を聞いても大体、
「良きにハカラッテ」
と言ってきます。
設計部内をふと見渡すと、設計マンたちは営業マンにガッツリ捕まってたりします。
営業マンは設計の真横や真後に立って、
常に設計を威圧?
、、しています。。
いろいろ質問してきたり難しい事をゴリ押ししてやらせようとしたり、、
とにかく営業マンは常に設計にプレッシャーをかけてきます。
営業に捕まって無いかと思ったら電話で捕まってたりします。
そんな感じで設計は秒単位で忙しいので、わからないことだらけでいろいろ質問したかった私ですが、
他の課の設計マンに質問するなんて一切出来ませんでした。(T_T)
なので自分の4課の中で質問せざる負えませんでした。。
おそるおそるテキトウ課長に
<私、>
「倉本課長、ちょっとこの構造部材の納め方の詳細なんですが、、」
<倉本課長>
「、、ん~、、ああ~、、
良きにハカラッテ~。」
、と、ホントにこの人良きにハカラッテって言うな~。。
と私もあきれてしまい質問をする気が一気に無くなってしまいました。。
しかし業務が進まずどうしようもないので再度倉本課長に
<私、>
「いや、倉本課長、、、
さすがに解からないので何とか教えてもらいないでしょうか?」
、、と詰め寄ると、
<倉本課長>
「って言うか、お前ベテランの現場監督だったんだろ~!
いいから良きにハカラエヨ!」
、と全く意味不明です。。
あくまでも答えないスタンスです。。
私が放心状態で露頭に迷っていると、、
今度は先程私の作成した設計施工計画書をチェックしていた岡村係長が、
<岡村係長>
「トラジロウさあ~、この計画書だけどさ~、
お前の名前のトラの部分がジロウの部分よりちょっと大きいような気がするんだよね~、
あとさ~、庭に書いてる木だけど、これって何の木なの~?
木の枝はさあ~、もうちょっとギザギザさせたほうがイイナ~、、
あとさ~、~中略~
いろいろチェックしといたから全部直してまた出して~。」
と言って私に設計施行計画書を戻して来ました。。
設計施行計画書に関して有効な指摘は一切ありません。
岡村ズレ係長の指摘は、
全て超どうでもいい指摘しかありません。
設計施行計画書と全く関係ね~だろ!!
どうでもいいトコロばっかり指摘シヤガッテ、アホか!?
、と私はブチ切れそうになりました。
毎回毎回指摘してくる箇所がどうでも良すぎ!
さすがズレ係長。。ズレ過ぎです。。(~_~;)
設計異動一週間で早くもウツ予備軍に。。
そんなこんなで、、
わずか一週間で何だか全てがアホらしくなってしまい、
何もヤル気が無くなってしまいました。。
早くもウツ予備軍です。。
出社拒否になりそうです。
倉本課長に、それでもやむ追えず質問をすると、
絶対にわからないように答えてきます。
もしかしたら、、
質問されると面倒くさいから意図的にこういう元も子も無いような対応を取っているのではないか?
と思うようになりました。
なぜなら、お客さんと倉本課長と3人で打合せをした時のことです。
何と倉本課長はそのお客さんの質問に対していつもとは別人のように
親身かつ真摯に適切かつ解りやすい説明が出来ていたからです。
典型的大手企業で終身雇用年功序列なこの会社では、課の成績が上がっても課長に報奨金など一切ありません。
そもそも営業と違って売上や受注数字等の明確な判断基準も無い訳です。
それこそ一生懸命頑張っても前回話題にしましたけど、、
終身雇用年功序列の大手企業で優秀社員は損!
、、と全く報われない可能性が高いのが現状です。
なので本当は賢い倉本課長は自分の利益に対して忠実に自分の取るべき行動を実践しているだけなのかも知れません。
私はヤル気があっていろいろ聞いてくる部下がいたら損得関係なくしっかり解りやすく教えます。
なぜ?、、と聞かれても、
私はそういう人間だから、、
としか言えませんが。。
面倒な仕事はやりたくないとか、
もっと稼ぎたいとかはもちろん考えますけど、、
それとこれとではまた違います。
人として
といったことなのだと思います。
、という訳で、、
もともと覚悟はしていたものの想像以上に窮地に立たされて今後に大きな不安を抱えていました。
それと共に実績や成果に見合った評価と収入を適切に受けたい。。
最初からキャリアと所轄で運命が決められていたり
優秀社員が損してダメ社員が得するような終身雇用の大手企業では無く、
少数精鋭で合理的なベンチャー企業で働いてみたい。
そんな風に思うようになって来たのもこの頃からでした。。
設計部編は次回>>第5話に続きます。(^^)/
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