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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第112話からの続きです。

問題の現場監督が我が営業所に来てから私は終始翻弄されていました。

まだ入社2週間ほどでしたが現場はパニック状態に陥っていました。

私は彼のミスをフォローすべく火消し作業に追われていました。

そんな中、渦中の浜口様から電話がかかってきました。

浜口様は今まさに吉川監督と工事中の現場のお施主様です。




消えた思い出の床柱

通常であれば夜8時過ぎにお客様から電話がかかってくることはありません。

ちなみにお客様から予期せぬ電話がかかってくると営業マンは何となく胃が痛くなったりします。

これも一つの職業病かもしれませんが…。

しかし実際には予感的中で悪い連絡であることがほとんどです。

今回は吉川監督のこともあり良い連絡でないことは明白でした。

しかし、、

無視するわけにもいかず電話に出ました。


<私、>
「もしもし、トラジロウです!
浜口様、こんばんわ!
どうなされましたか?」


<浜口様>
「トラジロウさん。。
解体する前の和室にあった床柱を生かし取りして新しい壁に取り付けるって言いましたよね?
監督さんにも言ってあったんですけど。
でも、今日大工さんに聞いたらゴミ屋さんが持っていったって。。
一体どういうことですか?」


またしても私は心臓が止まりそうになりました。


ヤバい…ちゃんと管理してなかったんだな。

だからゴミと一緒に処分されちゃったんだな。。


既存の和室にあった床柱を生かし取りして新しくリフォームした壁に取り付ける。

こういうことがリフォームではマレにあります。


子供たちの成長の軌跡が刻まれた思い出の床柱


それを再利用したい。

私も浜口様邸のこの件は聞いていました。

当時、吉川監督も一緒に聞いていて、


「ワカリマシタ。サイリヨウデキルヨウニトッテオキマフ。」


と浜口様に返答していました。

とりあえず私は浜口様に、


<私、>
「大変申し訳ございません。。
その件は私も記憶しております。
本当に床柱が捨てられてしまったのか確認致します。
ご心配をおかけして本当に申し訳ありません。。」


そう謝罪しながら私は心底何もかもが嫌になっていました。


いくら管理職でも他人のケツ拭くのはもうイヤだ!


しかし愚痴を言っていても仕方がありません。

私はこのやり場のない怒りをどこにぶつけるでもなく、、

グッとこらえて目を閉じました。


とにかく冷静にならなきゃいかん。。

怒っても何も始まらね~。。

次々と連鎖するクレームの嵐

翌日、私は休みを返上してペナソニック工場に発注ミスした建材を届けに行きました。

ちなみに吉川監督は定期治療のため休みです。

何とか本日中に返品を行えば代金が発生しないように中央産業の赤塚さんが段取りしてくれました。

しかし最終受付は午後3時までです。

何とかギリギリで間に合いましたが。。

受取に現れた担当者が女性の事務員?のような人だったため私が建材の荷下ろしを全て一人で行いました。

荷下ろしと工場の入り口までその建材を運ぶのでかなり疲労しました。

何とか返品を終えた私はペナソニック工場を後にしました。


そして次の目的地は産業廃棄物処分場です。


昨日の浜口様邸の床柱を探しにいきます。

この床柱は浜口邸の思い出がたくさん詰まっています。

昨日の電話の感じだともし床柱が見つからなかったら大クレーム間違いなしです。

だって、、

私も吉川監督もしっかりと現場で聞いていたわけですから。。

さすがの私も吉川監督があれほどお客様に言われたのにもかかわらず、

床柱を確保せず置きっぱなしにしてしまうとは思ってもいませんでした。


彼は本当にどうしようもありません。


現場から建築産業廃棄物と一緒に運び出された床柱は2,3日営業所のトラックに積んだままの状態でした。

昨日、トラック担当者が提携している産業廃棄物処分場に持って行きました。

私は僅かな可能性にかけて自ら探しに行くしかありませんでした。

これらの元凶である吉川監督はノウノウと休んでいるにもかかわらず…

提携している建築産業廃棄物処分場に到着したのは5時頃でした。

まだこの処分場に持ち込まれてから20時間くらいしか経っていません。

なので必死で探せば見つかるかもしれません。

すると産業廃棄物処分場のスタッフがやってきて、


<スタッフ>
「あれ~?、どうしたんですか?
所長自らゴミをアサリに来たんですかあ?」


<私、>
「ええ、そうなんです。。
ちょっとお客様の大事な床柱を一緒に捨てちゃったんで。
これが見つからないとマジでヤバいんです。
昨日、ウチの会社の担当が捨てたのってどの辺ですかねえ。」


<スタッフ>
「昨日、オタクの担当が捨ててから今日はそんなに運ばれてないから。。
たぶん、そのあたりかなあ、
でも所長自らゴミをあさるなんてっ!
やるなあっ!
いよっ!ゴミ所長っ!」


そのバカそうなスタッフは前歯が無い口元をさらけ出して大はしゃぎでした。


ていうかコイツ相当アタマ悪いだろっ!

マジでムカつくわ。。

だいたいオレは所長じゃね~よ!


踏んだり蹴ったりで思い切り疲弊してしまいました。

しかし、、

とにかく床柱を見つけなければどうにもなりません。

私は黙々とゴミをあさり続けました。


しかし空しいよなあ。。

こんだけゴミに囲まれて一人でズッといると。。


冷静に見まわすとかなりのゴミの量です。

だいたいこの辺、、という場所を当たってはいますが…

本当に見つけられるんでしょうか?

そうこうしていると携帯が鳴りました。


山形電気工業


と表示されていました。

とりあえず電話に出ると、


<山形電気>
「ああっ、トラさんっ?!
もうオレ、我慢の限界だわっ!
っていうかこれじゃあ全く配線出来ね~よ!」


私はその怒りのオーラに圧倒されて一瞬声が出ませんでした。


<山形電気>
「アイツ、あれほど言っといたのに!
現場監督だったらバカでもわかるだろっ!
明日で終わらなかったらそのまま次の現場に行くぞ!
悪いのは全てあのダメ監督だからな!」


もともと気難しい山形電気がブチ切れていました。


またクレーム?、今度は何だっ?!


次回>>第114話に続きます。

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