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前回の>>第18話で中沢支社長に退職届を提出した私は有無を言わさず有給休暇の申請書も提出しました。


パワハラ樋口所長は退職しようとする社員には有給も取らせず最後までイジメ抜いて辞めさせるということを繰り返してきましたが。。。


はたして反逆の虎と化した私に対してはどう出てくるのでしょうか?









パワハラ所長とヤクザ上司

とりあえず今月の20日まで勤務して21日以降は有給休暇を消化しながら週一くらいで出勤すればいいだろう

と考えていた私は、いまさら契約を取る気も無く淡々と過していく予定でした。


東京第三営業所に異動してから2週間ほど過ぎましたが、不気味なほどパワハラ樋口所長は沈黙を続けていました。


今までの所員と違って少々手強そうな私を牽制しているのか?

一方で綿密に私を陥れる準備を虎視眈々と進めているようにも感じられました。

前部署の特販課を始め東京第一営業所や東京第二営業所は東京支社の中にありました。


そのため東京支社から離れたこの独裁国家東京第三営業所は陸の孤島と化していました。


誰もがパワハラ樋口所長とは絶対に関りを持ちたくないため


当営業所員以外が東京第三営業所を出入りすることは滅多にありませんでした。

そんな中、

あの特販課でお世話になったヤクザ上司の田岡係長が東京第三営業所から出ていく後ろ姿を見かけました


えっ!なんで田岡係長がここに?


なぜか私は一抹の不安を感じました。。

田岡係長は樋口所長と応接室で何か打合せをしていたようでした。

田岡係長はイワク付きのグッドホーム時代から黒いウワサが絶えず、

たまたま私とは問題無く過ごしましたが、その私生活は闇に包まれていました。

田岡係長と樋口所長は酒好きで同じ年ということもあり、たまに東京第三営業所の飲み会にも参加したりしていました。

ぱっと見はヤクザにしか見えず大柄な田岡係長にはさすがに樋口所長も一目置いていて、


用心棒?代わりにでもしているように思えました。


とりあえず私は田岡係長の後ろ姿に向かって


「田岡係長!お久しぶりっす!今日はなんでこちらに来たんすか?」


と声をかけましたが、一瞬微かにこちらを気にしたような素振りがあったものの、

結局振り返ることなく社用車に乗り込み立ち去ってしまいました。


何なんだろう。。聞こえたように見えたけど、、

今さら課せられた営業ノルマ

なんだかシックリこない気持ちを押さえ、自分の席に戻っていくと、


「トラジロウさん、、ちょっといいですか?」


と、小高係長から呼ばれ、応接室に誘導されました。

応接室に入ると小高係長は誰かが周りにいないか慎重に確認した後ゆっくりとドアを閉めました。


<小高係長>
「トラジロウさん。。もう今月20日から有給の消化に入ろうとしているところ大変申し訳ないんですが。。」


<私、>
「なんですか?、、また樋口所長が私の有給休暇の消化がムカつくから阻止しろ!とかホザいてんすか?」


<小高係長>
「いやっ、、そうではないんですが、、トラジロウさんはベテランなんだから今月中に600万以上契約させないと私を責任者失格で地方に飛ばすと脅してきたんです。。」


<私、>
「はあっ!!じゃあ俺に直接言ってこいよ!ふざけやがって!小高係長困らせたら可哀そうだろ!しかも俺は辞めるって言って有給休暇の消化に入るんだから今さら600万以上契約しろってありえねーだろ!」


、、と、私が以前のアライ口調で激高し始めると、、


<小高係長>
「ああ、、ホントに申し訳ありません。。私も間に挟まれて困ってるんです。。でも、、今まで大人しくしていたせいか樋口所長かなりトラジロウさんに対してヤバイ状態になってきてまして。。」


といった感じで小高係長は板挟みで何を言ってもどうにもならないので、


<私、>
「とりあえずアホの樋口には
トラジロウは当然の権利として有給休暇を消化して勇退します!そこを邪魔すると死ぬほど後悔することになりますよ
って伝えてください。ていうか未だにマトモに樋口所長と口効いたことないですけどね。。ガキじゃねえんだからいい加減せーよ!」


、、と、再びフツフツと怒りが込み上げてきましたが、、


高まる気持ちをおさえて応接室を後にしました。


一つだけ気がかりなのは、


なぜ田岡係長はここに来て樋口所長と面談したのか?


そして私のことを無視して去っていったのか?


ということでした。

直接対決!パワハラ所長と反逆の虎!

あと約一週間で有給休暇の消化に入るというのに、

いきなり今月600万円以上の契約ノルマを課せられ、あきれた私はもう腹も立たない状況でした。


マジでホントにアホらしいわ。。早く会社辞めたい。。


私が席を立ち、トイレにいくため営業所のフロアから廊下へ出た瞬間




「オイッ!トラジロウ!おめえ未だに挨拶してこねーけど何か不満でもあんのか?」




、、と、ついに樋口所長が直接私に声をかけてきました。


<私、>
「申し訳ありませんがあと一週間だけお世話になります!そこからは有給休暇を消化してこんな会社とはオサラバです!私を止めることは出来ませんし邪魔すると相当面倒クサイことになりますよ!」


<樋口所長>
「なんだと!いきなりケンカ売ってんのか?、、まあいいや、、ちょっとこっち来いや!」


といって小高係長がいつも使っている一番奥の他から声が聞こえない応接室に招かれました。


応接室に入ると、私と樋口所長は向き合うように座りました。


私は応接室内の椅子に座ったまま黙って樋口所長を見つめていました。


すると、


<樋口所長>
「おいっ、トラジロウ!オマエ会社辞めるのはもう確定か?その意思は固いのか?」


<私、>
「ええ、、既に退職するための全ての手続きは完了してますけど、、何か問題ありますか?」


<樋口所長>
「いやっ、、オマエは優秀なヤツだって聞いてたから残念だな。。
ところでお前の親御さんはどうなんだ?心配してないのか?」




親御さん??心配??何言ってんだ??




想定外の樋口所長の問いかけに内心かなりビックリしましたが、、、


<私、>
「私は6歳で父を亡くしていて現在は母親だけです。退職の事は特に何も言ってません。。」


<樋口所長>
「おおっ、、すまなかったな、じゃあお母さんを大切にしてやらなきゃな!
次は決まってるのか?」


完全に思考回路がおかしくなった私は意味不明な樋口所長の言動にかなり困惑していました。


なんなんだコイツ!?急にイイ人になりやがって。。

お母さんを大切にしろ?余計なお世話だバカヤロー!

オマエこそ所員を大切にしろ!!


しかし、ここで調子にのって余計なことを言ってしまったらウマくありません。。


なので、私は冷静に大人の対応をしました。


<私、>
「樋口所長、お気遣いありがとうございます。こちらこそ配属させて頂いたのに成果も出せず、、早々に退職となってしまい樋口所長の顔に泥を塗ってしまって申し訳ありません。」


<樋口所長>
「いや、、いいんだよ、残り僅かな時間だけど何か困ったことがあったら言ってくれよ!」


、、といった具合で、そんな訳無いのにこのような無意味な猿芝居が展開されていました。


ああ、、気持ちワル!!


そして、外の空気を吸いたくなった私は営業所の外へ出て駐車場の方に歩いて行きました。

、と、その時、横からドスの効いた威圧的な声で


「オイ!トラジロウ!オマエを絞めてやるから覚悟しろ!」


ふと見ると、さっき車で立ち去ったはずの元ヤクザ上司の田岡係長が、、

鬼の形相でこちらを睨んでいました。

完全に思考回路がパニックになった私。。


何が何だか全くわからん。。ナニコレ??


なぜ田岡係長が?!


次回>>第20話に続きます!




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