>>第19話からの続きです。元上司でヤクザ風の、、でも私にとっては救世主的存在だった田岡係長が突然豹変し、私に宣戦布告をしてきました。。
パワハラ樋口所長が急にイイ人になったり、田岡係長が豹変したりと完全に私の頭の中はパニック状態でした。
かつての救世主が第三の刺客に?!
もう帰ったかと思っていた田岡係長が突然目の前にあらわれ、
「これからオマエを絞めてやる!」
と全く想定外の戦線布告。。。
もう何がなんだか訳がわかりません。。。
なぜあんなに良くしてくれた田岡係長が突然オレにケンカを売ってくるんだろう。。
私は田岡係長と向き合ったまましばらく放心状態でした。。
しばらくは両者一歩も動かず、、
<田岡係長>
「、、、、、、、、、、」
<私、>
「。。。。。。。。。。」
そもそも私は虫も殺せない人間です。
極マレに虎になることはありますが何年かに一回もありません。。
しかもお世話になった田岡係長に対して闘争本能すら湧いてきません。。
純粋無垢な私の澄んだ瞳で悲し気に見つめられた田岡係長は、、
しばらくして、ついに重い口を開きました。
<田岡係長>
「、、やっぱ無理だ。。トラちゃんとケンカするなんて。。」
そう発すると、いつものやさしい田岡係長の表情に戻っていました。
<私、>
「えッ、、何なんですか??全く意味がわからないんですけど。。」
明かされたパワハラ所長の陰謀
私はなぜ田岡係長が私にケンカを売らなくてはならなかったのか聞きました。
<田岡係長>
「ごめん、トラちゃん。。俺と樋口は同じ年でよく酒の席に誘われるんだけど、、
今回突然樋口に呼び出されてトラちゃんに脅されて困ってると相談されたんだよ。。」
<私、>
「はあッ!?パワハラ独裁者の樋口所長が何をフザケたことヌカシてんですか?!」
<田岡係長>
「まあ、、そうはいっても樋口は俺にはいいヤツだし付き合いも長いから無下には出来ないんで一応話には来たんだけど。。」
<私、>
「でも樋口所長がパワハラで何人も出社拒否やウツにさせたり辞めさせたリしてるのは当然知ってますよね?」
<田岡係長>
「もちろん。。俺は理不尽な事は嫌いだし自分に納得いかないことはやらない主義だ。でも今回は樋口の肩を持って
トラちゃんにキツく言っとくよ!
って伝えたんだ。
お前を絞めてやる!
って言ったろ!だからこれで俺は面目躍如って訳だ。」
<私、>
「なるほど、、だから私にケンカを吹っ掛けるような言葉を言って来た訳ですね?でも私が声を掛けたら聞こえている感じでしたけど無視して一回立ち去ったのはなぜですか?」
<田岡係長>
「樋口は執念深いから俺が完全に東京第三営業所から立ち去るのを窓から見てると思ったんだよ。もしあそこでトラちゃんと話しちゃったら親し気なオーラが出て本気でケンカなんか出来ないってことがバレちゃうからとりあえずは一旦立ち去ったんだよ。」
<私、>
「う~ん、、しかし樋口所長、私に脅されてるから田岡係長に私を絞めるようにお願いするあたり、、
アホすぎて言葉も出ないですね。。
オマエが極悪の根源だろ!
って誰もがあきらかにわかりますよね?」
屈服したパワハラ所長
そんなこんなで、、
そのあと田岡係長と久し振りに飲みに行きました。
そこでいろいろと話をして、なぜパワハラ恐怖政治の樋口所長が私に対して急にイイ人になったのかがわかりました。
私が特販課から東京第三営業所へ異動が決まって樋口所長から電話がかかってきたとき、
思いっきり威圧された上に電話がぶっ壊れるほどのガチャ切りをされた訳ですが、、
(その時の様子は>>第16話をご覧ください)
その後速攻で私が折り返し電話して、樋口所長と電話で話せなかった代わりに側近の小高係長に壮絶な怒号を浴びせまくったところを田岡係長はじっと後ろで見ていたそうです。
<田岡係長>
「いや~、、トラちゃんって普段は全く想像つかないけどホントに怒ったらマジで怖いんだね。でも樋口は仕方ないよね。さんざん悪事を働いてきて完全に歯止めが効かないところまで来ちゃってたからね!
正直、、俺もちょっと距離を置きたかったんだよ。
俺は外見がこんな感じだから一緒に極悪コンビみたいにされてもヤダしね!
俺もトラちゃんと一緒で普段はケンカなんか絶対にしない主義だから。」
<私、>
「でも、、さっき応接室で樋口所長と面談したんですけど、、
何か激しくケンカふっかけてくるかと思ったら
お母さんを大切にしろ
、、とか、
何か困りごとがあったら言ってくれ
、、とか、
絶対そんなわけないのに妙にイイ人ぶるんですよね、、
気持ち悪いっす。。」
<田岡係長>
「え~っつ!!、、樋口がそんなこと言ってたの!?
やっぱアイツ、、本当は臆病で弱いんだね。。
よかったよ!やっぱり完全にトラちゃんに屈服したね!
そうだったんだ~。」
<私、>
「やっぱり、、ってどういうことですか?
みんなから恐れられていたパワハラ所長がなぜ屈服したってわかるんですか?」
崩された独裁者の末路
私は小高係長には壮絶な怒号を浴びせまくりましたが、直接パワハラ樋口所長に荒い口調で激高したわけではありません。
しかも小高係長が私のそういった一連の話をリアルに樋口所長に伝えているのかもわかりません。。
なので、なぜパワハラ所長が屈服したのか疑問でした。
<私、>
「でも、なぜ樋口所長は私に屈服してイイ人ぶるようになったと思うんですか?」
<田岡係長>
「俺はトラちゃんが電話でブチ切れてるところをずっと見てたから樋口に言ったんだよ。
今までいろんなヤツを見てきたけど、、
彼は本気で怒らすと相当ヤバイよ!
おまえマジでやられるぞ!ってね。」
<私、>
「ブッチャケこの年で、、
しかもサラリーマンでケンカ強いかも?
って言われても全く嬉しくないですけど。。
、、そしたら樋口所長は何て言ったんですか?」
<田岡係長>
「このオレにマジでアイツはヤバイそ!って言われて本気でビビッてた。
そんなにヤバいのかってね、
真っ青な顔して聞いてきたんだよね。
だから俺は樋口のためにも少しお灸をすえてやろうって思ってね!
トラちゃんには悪いんだけど相当樋口を脅かすようなこと言ったんだよ!」
、ということで全ての理由がわかりました。。
ホントにアホらしいし、、
私の今まで築き上げてきた虫も殺せない温厚なイメージが、、
、と、すごく悲しくなってしまいましたが、、
でも今まで一部上場大手企業ではあり得ないような数々のパワハラを炸裂させてきた樋口所長をどこかで止めなければ、、
という思いは田岡係長にもあったようです。
その後、樋口所長は以前のような強権的なイメージからは少し遠ざかり、
鋭い眼光で所員を睨みつけたり大声で恫喝したりすることはほとんど無くなりました。
いきなり全てのパワハラをスッパリと辞めた訳ではありませんでしたが
以前よりはかなり控えるようになりました。
私はこれ以上そんなどうでもイイ事に神経を使っていられません。
次の転職先を真剣に模索する日々がはじまりました。
今まで終身雇用年功序列のいわゆる老舗の日本企業に勤めてきた私は、
固定給で働くことにそもそも嫌気がさしていましたし、
同じ仕事をしているのに最初から
>>所轄籍とキャリア籍
といったような
一生ぬぐい切れない格差が存在するような理不尽な会社
にはもう行きたくないと強く思っていました。
すでにここ一か月でいろいろな仲間たちから情報を得て
この会社で働いてみよう!
という少数精鋭ベンチャー企業をすでに決めていました。
(当時はビズリーチもキャリアカーバーもありません。。)
私は残された日々、就職転職活動を行いながら
少数精鋭実力主義のベンチャー企業の面接を受ける予定です!
いよいよ今回で20話まで続いた
は次回21話を持って終了し、
引続き新シリーズCP-2
少数精鋭ベンチャー企業波乱万丈奮闘記
へとシフトしていく予定でしたが、、
まだCP-1の大手ハウスメーカー編は完全には終わりません。。
パワハラ樋口所長事件もようやく落ち着き、
有給休暇を消化しながら一カ月後の退職日に向けて淡々と、、
そして悠々自適に過していたある日の午後、
「トラジロウさんに折り入って相談に乗ってもらいたいことがあるんですけど、、」
、、と深刻な面持ちで声を掛けてきたのは、、
なんと!
魅惑の美人受付嬢兼事務の白鳥(仮名)さんでした。。
通常であれば美女に相談を持ち掛けられたら大喜びなはずですが、、
しかし、、
彼女には様々なウワサが以前から飛び交っており、、、
このまま何ごともなく退職の予定でしたが、、
次回>>第21話に続きます!
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