こんにちわ。トラジロウです!。
昨日もトラが、学科試験合格時に家族からもらったダルマを持ってくる夢を見ました。。。
今回は最悪の出来で、さすがに受かる気もしないし、、
思い出したくも無かったので、
復元図を起こすのはやめよう、、、と思っていましたが、、、。
アラフォーで頑張っている受験生仲間に、
ブログ楽しみにしてますよ!、、
と言われてしまったので、、、
とりあえず頑張って作図しました。。。
去年も、一昨年も復元図を描いてますけど、、、今年は本当に描くのが辛い。。。。(T_T)
、、、という訳で、今回は、29年度一級建築士設計製図試験の検証を、私の復元図を使って行っていきます。
※今回は、一級建築士試験に携わった人でないと難しい専門記事となりますので、ご了承ください<(_ _)>
本年度一級建築士設計製図試験を振り返って
今年は、あらゆる意味で、過去最高難易度でした。。。
新傾向、新形式、要求項目最多、出題の不明瞭箇所多数、、、、
、、、とにかく皆さんブッ飛んだと思います。
当初、問題用紙等配布された時、エスキス用紙に、デカデカと敷地図が予め印刷されていて、
いつも通りにルーティン作業が出来ない、、、
というのが解かって、まずは強烈なボディーブローを食らいました。。。
続いて敷地の大きさが、54m×42mと前代未聞の大きさに驚かされ、今度は、さらに重いローキックをクラッタ感じでした。。
ちなみに受験生は、エスキス用紙の、どこに何を書いて、どこで何を検討するか?など、皆さんキッチリ決めていると思うので、突然今回みたいなことをされると、相当戸惑うし、非常にやりにくかったと思います。。。
大きく出鼻を挫かれた人も多かったのではないかと思います。
例えば、、、
こんな感じで、検討していたりする訳ですが、、、、
今回は、
これだけ大胆に敷地図が印刷されていたため、いつもこの部分で検討していたルーティン作業が出来ず、対応能力も適応能力も低い高齢受験者の私は、この段階で既にパニック状態でした。
最大の争点は、客室の配置は、南東か?南北か?
今回は、いろいろありすぎて、何から議題に挙げたらいいか難しいところですが、
何と言っても、
今回のリゾートホテルの客室を、南北に配置するか?南東配置か?
ということが最大の争点であり、明暗を大きく分けたところでした。
ちなみに、各資格学校では、南側へ傾斜している土地に、リゾートホテルを計画し、客室は南側の湖が見えるか、北側の山脈を望むのか?といった南北客室の課題が大変多かったと思います。
これは今回の練習課題で描いた南北配置客室階の2例です。
まあ、、、普通に考えれば、リゾートホテルは一般的にこんな感じ?といったところで正当な課題だったと思います。
なので、南北配置で中廊下ツインコリダーだったら、エスキスを、課題文の読込みも入れて90分以内に収めようと思ってました。
いつも練習課題では、遅くても2時間以内にはエスキス完成していました。
とにかく最後に30分くらいは、最終確認と図面の書込み、手直し等に残しておかないと、特に私の場合は信じられないようなミスや勘違いがあるため、絶対にマズイと思ってました。。。
なので、多少試験元の意図に反していても、
客室南北配置で整形な長方形プラン等の得意のパターンに持込み、
とにかく
ミス無く、書込み多く、余裕を持って完成させる
を自分に言い聞かせていました。
しかし、、、、
新型のデカ敷地図に、これでもかッ!というくらい南東側を強調する矢印が大きく示されていた上に、、、
課題文の、要求室一覧表最上部の特記スペースにも、
全ての客室は、名峰や湖の眺望に配慮する
このダブルインパクトを見た瞬間
これは、さすがに南東向きで収めないと一発失格になる。。。
、、、、と観念して、南東配置でプランニングを検討せざる負えなくなりました。。。
迷い、、戸惑い続けながらのプランニング
この試験の難しいところは、相対評価で明確な答えが無いため、意見が分かれた場合は、
明らかにアウトな選択をしても、多数の受験生が選択している項目はセーフになったりする。
というところです。
角番の私は、この試験のそういった部分は熟知していたので、すごく迷いました。。。
南東配置で計画すると、客室を一層で収めるのが難しく、さらに通常の7m、6mの標準的スパンでは無く、
レアな8mスパンを使って、なおかつプランニングロスの多いL型のプランを選択せざる負えない
ということが、課題文を読み終えてから20分以上かかってようやく見えてきました。
前述した通り、課題文やエスキス用紙の大幅な形式変更や、要求項目が例年よりも圧倒的に増えたこともあり、課題文の読込み等も例年以上に時間がかかりました。。。
その為、この段階で、既に1時間近く掛かってしまっていて、2時間以内のエスキス完了は厳しい状況に追い込まれました。。。
南北客室の長方形プランで計画すれば、標準スパンを使用でき、一部客室を下階に持っていくこともありません。
何と言っても、南北配置の長方形プランは練習課題でも何度もやっていて超得意ですし、全てにおいて計画上有利です。
しかし、、今回は、上記で記した通り、さすがに南東配置で収めないと失格になる可能性が圧倒的に高いので、泣く泣く
南東配置、L型、標準外の8mスパン使用で計画
することを決意しました。
とにかく8mスパンもL型も今年は全くやってないし、そもそも難しい訳です。。。
なぜ試験元はロスの多いL型を誘致しながら面積上限を2800㎡に設定したか?
最大床面積の設定が2800㎡と、今回の課題内容のボリュームにしてはメチャクチャ厳しく、L型プランにすると、長方形プランよりも各階の廊下が長くなるし、面積も相当ロスが出ます。
何とかプランをまとめて面積を仮算定してみると、、、
面積オーバーになっていました。。。(T_T)
とにかく廊下が異様に長くなってしまうため、
歩行距離に関しても2つの階段を、かなり離して配置しないと重複距離がアウト
になってしまいます。。
それ以外の主要室も、機械室合計210㎡、浴室関連260㎡、ラウンジ100㎡、トレーニングルーム100㎡、、、
など、どう考えても最大延床面積の設定が小さすぎです。。。
なぜ最大延床面積の設定が2800㎡なのか?
おそらく南東配置で計画した受験生たちは、
面積計算や面積調整を何度もやり直して
相当時間をロスしたと思います。。。
そこに持って来て、、、さらに逃げ道を塞ぐかのような、、、
ピロティー等を屋内用途に供するものについては床面積に参入せよ
、、、や
大浴場の露天風呂の形式や床面積の参入の可否等の不明瞭さ、、、
もちろん試験ですから、毎年新傾向や、見たことも無いような新問題が出たりするのは当然です。
しかし、今回はあまりにも情け無用の徹底ぶりに、何もかもが八方塞状態でした。。。
残りわずか15分で断面図を怒涛のラッシュで終わらせるも。。。
その他も、さまざまなトラップに引っ掛かり、多数の地雷を踏んでしまい、気が付くと残り15分となってしまいました。。。
断面図は、いつも30分位かかってしまっていたので、一瞬
「もうダメか?!。。。」
、、一度は諦めかけましたが、フリーハンドも混ぜて強引に書き上げました。。。
メチャクチャ汚いし、完成と胸を貼って言えるシロモノでは全くありません。。。
今回の再現図です。
実際は、これを、公園の砂場にでも持って行って、2~3回擦り付けて馴染ませた感じです。。。(T_T)
字も読めないくらい汚い状態でした。。。
さすがに、復元図を、そういうところまで再現するのはあまりにも虚しかったので、普通に描いてしまいました。。。(^^;)
当初私は、断面図を描くことが出来ない位厳しい状況に追い込まれるとは夢にも思っていませんでした。。。
復元図を番号順に簡単解説していきます
スパンに関しては、客室の間口を芯々で4m確保ということで、最終的に8mの6スパンをX方向にしましたが、
当初7m、6mを何とか使えないかと最後まで悪戦苦闘してかなり時間をロスしました。。。
Y方向は、6mだと階段とか不安材料があったので、7mにしました。
それでは、まずは最初に2階から行きます。
➀:バルコニーが間違って、C客室の浴室の前まで来てしまっています。。。
➁:7mスパン+1m出して8m奥行という奥の手を用意してはいましたが、、、本番で使うとは思ってませんでした。
➂:廊下の幅も、柱ラインでは無い壁壁2m間で有効1800確保の奥の手ですが、練習課題では一度しか使ってません。
➃:トップライトの位置とかは、そもそも多少ズレて書いたりしている可能性もあります。。。
➄:屋根に関しては、思いつくまま書きました。。。実施では成り立つと思います。
続いて全体像に関してです。
前に貼り付けた同じ写真を、もう一度下部に貼ります。
➀:直計12mの円が入るスペースとする、、、とありましたが、そもそもニュアンスが読み取れず、円は書いてません。
➁:西側も東側も、外構まで手が回りませんでしたので植栽等書いて無いと思います。。。
➂:ラウンジは、112㎡と100㎡の10%オーバーまでなのは分かってましたが、調整する時間がありませんでした。。。
➃:面積除外の為という訳では無いのですが、、、仮にピロティーを参入すれば余裕で面積オーバーです。
➄:大浴場に関しては出題に不明瞭な部分が多かったので、自分の思った通りに表現しましたが、間仕切りの位置等100%同じに復元出来てません。
➅:面積が厳しすぎて本来2層吹抜けだったのを、最後に無理やりクリ抜いて3層吹抜けとしたため、位置と大きさが、正しく書かれているか不安です。
➆:機械室は、電気室と機械室を別々で、かつドライエリアにも面して計画することは出来ませんでした。。。
➇:一階と地階の図が近すぎて、おそらく地階のX方向の寸法線は書いてません。
➈:とにかく時間が無かったので、面積のアタリは付けていましたが、最後に殴り書きで記入したので、式も計算もメチャクチャで、間違った式と計算結果が記載されてます。。。面積は2800㎡ピッタリのつもりですが、、、(^^;)
➉:実際の断面図は、絶望的な仕上がりです。今回のボロボロの図面から放たれる壮絶なオーラを、採点官が汲み取ってくれて情状酌量となることを祈るだけです。。。
、、、その他もいろいろあります。。。煙突とか、空調とか、、、(^^;)
、、でもキリが無いのでここまでとさせて頂きます。。。。(T_T)
もう一つの争点:大浴場
大浴場の捉え方も、受験生を相当悩ませたと思います。。。(^^;)
答は、解釈によって変わってくるので、試験元の決めたことが全てになる訳ですが、、、
私は、個人的に趣味が温泉巡りなので、箱根、富士五湖、鬼怒川、草津、、、相当数を見て来ましたが、、、
露天風呂といえば、建物より外に風呂があるのが露天風呂という認識です。。。
なので、今回はこのように計画しました。(^^;)
だだし、上部に宿泊室のバルコニーがあるので、その下部で用途が発生してるから面積参入でオーバーだとか言われれば、、、それで仕方ありません。。。
再現図を書き終えた今、改めて本試験を振り返って
今回は、こうして記事を書いていて、、
全然楽しくないし、、さらには
悪戦苦闘していた当時を思い出して、すごく悲しい気持ちになってしまいました。。。
さらに、より不合格に近づいていく新たな発見をしてしまうのも、、。。。
今回、受験した人でないと、その厳しさは解らないと思いますので。。。
もしも心無い人に、
「いや~、こんなの冷静にやれば普通に解けるでしょ!」
「こんなの南東配置でL型8mスパン使うってすぐわかるでしょ!?」
、、、などと、後だしジャンケンで最もらしく言われても、気にせず頑張っていきましょう。(^-^)
今回の受験生の皆様たちの無念な思いは、同じ受験生の私が一番良く理解しています。
なので、恥を忍んで、自分の復元図解説を公開しました。
私は、正直、、今回は厳しいと思ってますが、、、、(T_T)
でも、、、考えていても仕方ないので、早く忘れようと思います。。。
過酷な29年度一級建築士設計製図試験を受験された皆さまに
今回の記事が、少しでも参考になれば幸いです。(^^)/
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