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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第110話からの続きです。

今までも窮地に追い込まれることは多々ありましたが。。

今回は本当にヤバいです。

吉川監督が現場に介入してきてから全ての歯車が狂い始めました。

発注ミス、業者への指示及び連携不足。

そして遂に浜口様から営業所に電話がかかってきました。




蓄積した不信感から勃発したクレーム

<浜口様>
「トラジロウさん!
どういうことですか?!
娘から聞いたけど現場が間に合わないって?!」

と電話口の浜口様は大声で叫んできました。

あまりに興奮していて受話器を耳から離さないと鼓膜が破けそうでした。

まあ、無理もありません。。

今回、この浜口邸の改装工事は現在入院中のお母様の退院に合わせての計画です。

もし間に合わなければ高齢で体調の悪いお母様の居場所が無くなってしまいます。

そうなったら大クレームです。

私と市川大工と吉川監督が現場で話していた一部始終を娘さんがずっと見ていたようでした。

確かに現状、予定通りの引渡しは相当厳しい状況です。

しかしそんなことは口が裂けても言えません。

<私、>
「浜口様、大変申し訳ありません。。
娘様が私たちの現場でのやり取りを聞いていたんですね。
もちろん大型現場ですと予定通りに進まないこともございます。
しかし当然そういったことも折込済みです。
既に軌道修正をはかっておりますのでご安心ください!」

と私は浜口様にそう言うしかありませんでした。

もしもこれ以上お客様を興奮させてしまうと、、

相当面倒なことになってしまいます。

お客様が超細かくモンスター化してしまい、、

本来発生しなくていいクレームが連鎖的に勃発する恐れがあります。

とにかくこういうケースでは、

お客様を安心させて何とか不安を解消

することが重要です。

その上で現場をどう収めていくのか?

を水面下で平行して考えていきます。

しかし浜口様の興奮はおさまらず、、

<浜口様>
「一週間前に突然あの現場監督を紹介された時から私たちは不信感を持ちました。
あの人がどんな人か知りませんが。。
第一印象で明らかに
この人に私たちの大切な家を任せて大丈夫?
って思いましたよ!」

浜口様の興奮は納まりません。

私は何も言えずに聞き入るしかありませんでした。

浜口様は続けました。

<浜口様>
「私たちはトラジロウさんを信用して御社で契約をしたんです!
言ってましたよね?!
経験豊富な私が現場も見ますってね!
トラジロウさん!嘘をついてたんですか?」

う~ん、そう言われるとツライ。。

確かに浜口邸を半年前に契約した時点では、、

まさか現場監督制度が導入されるなんて夢にも思ってない訳です。

さらにはこんなダメ監督を自分の現場に就けられるなんて。。

しかも営業の命である歩合給まで強制的に搾取されて。。

私はその場に倒れ込みそうなくらいの脱力感に襲われました。

しかしとにかく踏ん張らなければと思い、、

<私、>
「浜口様!ご安心ください。
我が社では今月から現場監督を導入するという制度がスタートしました。
しかし浜口様は私を信頼してくださって弊社に工事を任せて頂きました。
なので私が浜口様邸に関しては現場監督を兼任で行います。」

<浜口様>
「本当ですか?!
絶対にそうしてください!
私だってあんなオジいちゃんの悪口なんて言いたくないですよ!
でも私たちの不安な気持ち分かりますよね?
御社で現場監督制度がスタートしたとか、、
そんなの我々には全く関係ありません!
私たちはトラジロウさんを信頼してリフォームを依頼したんです!」

<私、>
「本当に大変申し訳ございません。
引き続き緊張感を持って現場を見ていきますので、、
また定期連絡を随時私からさせて頂きます。」


ということで。。

その後もいろいろと浜口様と電話で一時間くらい話しました。

何とか浜口様の気持ちは少し落ち着いたようでした。

しかしこれで崖っぷちになったことは明らかです。

今度何か問題が勃発したらジ・エンドです!

それと私の歩合給がぶっ飛んだらもう生きていけません。

私だって死活問題です。

残された返品猶予は僅か3日!

その後、私は浜口邸の段取り作業を開始しました。

もう吉川監督に任せておけません。

全て私が軌道修正をして現場を見ていくしかありません。

吉川監督が発注ミスした建材のやり取りをすべく中央産業に電話しました。

発注ミスした建材品を何とか引き取ってもらえないか交渉するためです。

間違えた内容で現場に納入された建材は数十万円以上あります。

これが全て廃棄となれば利益率が大幅に低下します。

そうなれば私の歩合給は無くなります。

この現場は金額が大きいため歩合給も大きい訳です。

この現場の歩合が飛んだら私は生活できません。。

ちなみに中央産業というのは問屋さんです。

当時の我が社では内装ドアやフローリングなどの住宅建材を中央産業に依頼していました。

担当の赤塚氏に電話すると2コールで、

<赤塚氏>
「中央産業の赤塚です!
ああっ、トラジロウさん!
お世話になります!」

<私、>
「赤塚さん、、すみません。。
先日納入してもらった浜口邸のペナソニックの建材品なんですが、
実は新人の現場監督が発注ミスを多発してしまいまして。。
梱包はまだ開けてないので何とか引き取ってもらうことは出来ますか?」

<赤塚氏>
「え~っ?!、どうしたんですか?
そんな根本的なミスなんかして!
梱包を開けてなくて綺麗な状態なら何とか交渉してみますが。。
でも三日以内に埼玉の倉庫に返却しないと返品を受け付けてもらえないですよ?」

<私、>
「ええっ?!、マジですか?
僅か3日?!それしか猶予が無いんですか?
ヤバいなあ。。明日はオレ、、
休みなんですよ。。」


私は翌日代休を取って実家の母親を四谷の料亭に連れて行く予定でした。

ここ一年以上全く親孝行をしていなかったので、、

たまには母を喜ばせようと思い一か月前から予約していました。

母の誕生日ということもあり前日キャンセルというわけにはいきません。


<赤塚氏>
「でも返品の場合は無条件に三日以内ってのが現行ルールだから。。
誰か代理で行ける人いないんですか?
その新人の現場監督さんは行けないんですか?
だってその監督がミスしたんですよね?」

営業所内を見渡すと吉川監督が目にうつりました。

吉川さんに頼んで大丈夫だろうか?

でも彼に行かせるしかないよなあ。。

<私、>
「吉川さん!
ちょっとこっちへ来てください。」

私は吉川監督を呼びました。

<私、>
「吉川さん!浜口邸の発注ミスした建材ですけど、、
明日すべてペナソニックの工場へ返品しないと受け取ってもらえません。
私はどうしても明日は動けないので吉川さん行ってください!
もし間に合わないとこの現場の歩合給が無くなります!」

しかし吉川監督は黙ったまま佇んでいました。

<私、>
「吉川さんっ!
答えてくださいよっ!
そもそも吉川さんのミスで現場がパニックってんですよ?!
絶対に明日中に間に合わせてください!
マジでシャレになりませんよ!」

すると、、

<吉川監督>
「スミマセン。。
アシタハヤスミデス。
ナノデイケマセン。」

その時、私の怒りは遂に頂点に達しました。

何だと!このクソヤロー!

マジでいい加減にしろよっ!

私は勢いよく立上り吉川監督に詰め寄りました。

そして彼を思い切り睨みつけました。

次回>>第112話に続きます。

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