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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第14話からの続きです。

大手企業を退職しこのベンチャー企業へ転職してから初の大ピンチです。

仙人ジイさんの孫娘と都内のダイニングバーで待ち合わせをしましたが、、

パワハラ長井所長の営業会議が4時間にも及んだため私は一時間も遅刻してしまいました。

そのせいか到着した段階で彼女は既に出来上がっていました。

その後も一度飲みモードに入ってしまった彼女を止めることが出来ず、

遂に彼女は酔い潰れて眠ってしまいました。




絶対絶命の大ピンチ!酔い潰れた孫娘を前に思うこと

相当な量を飲んでいた孫娘は起きる気配もなく完全に落ちてしまっていました。


どうしよう。。もし家まで送ったとしても仙人ジイさんにどう説明すれば。。


この会社に転職してきてから長井所長のパワハラや嫌がらせで日々苦労の連続でした。

しかし私も意を決してこのベンチャー企業へ転職してきたわけですから簡単に挫折するわけにはいきません。

なので今まではどんな窮地に立たされても歯を食いしばって耐え抜いてきました。


そうは言っても、、


今回のケースは今までとは違ってある意味初めてのピンチです。。


なぜなら私自身に少々負い目があるからです。


仙人ジイさんに関してはすでに7回ほど打合せを重ねています。

しかし未だに敷地の中に足を踏み入れたことは一度もありません。


年寄りの話し相手にさせられていることは私もわかっています。。


一方で私は未だに担当エリアを持たせてもらえないので大型契約を見込めるお客様は皆無です。

どうであろうとこの仙人ジイさんは豪邸に住んでいて私の事を大変気に入っていることだけは確かです。。

しかし私は総合的に判断してもう仙人ジイさんと関わるのはやめようと思っていました。

そんな中、この魅惑の孫娘と出会ってしまったことで少し邪念が入ってしまったことは否めません。。

もし今回のケースで仮に孫娘が芸能人オーラ満載のモデル風美女で無かったとしたら、、


私はこうして二人きりで若い女性と飲みに行ったでしょうか。。


まあ、、


正直行かなかったと思います。。(^^;)


長井所長に数字も上がって無いのに女にウツツを抜かすな!って言われたけど。。


、、やっぱりオレって綺麗な女性にはヨワイ。。


それはそうとして、、

清楚で落ち着いた雰囲気でモデルのように凛とした彼女が、、

まさかこんな状態に陥ってしまうとは当初のイメージからはとても想像出来ませんでした。


やっぱりお酒って怖いですね。。(^^;)


自己嫌悪に陥った私はしばらく眠る孫娘の横顔を眺めながら呆然としていました。


しかし、、ホントどうしよう。。


起死回生の急展開?!店長から発せられた以外な言葉



<スタッフ>
「失礼します!」


とブースのカーテンが開いてスタッフが顔を出しました。


<スタッフ>
「もう閉店ですのでお帰りのご準備をお願いします。」


と店のスタッフから閉店コールがかかりました。

仕方なく私はそのスタッフに、


<私、>
「大変申し訳ありませんが。。
ちょっと彼女が完全に酔いつぶれてしまいまして、、
しかも、、彼女を家まで送り届けるのにもいろいろありまして、、」


、、と、そんなことをスタッフに言っても仕方ないのですが思わずそう言ってしまい戸惑っていると、


<スタッフ>
「少々お待ちください。」


と言ってその場を立ち去って行きました。


なんだろう。。タクシーでも呼ぼうとしてるのか?


などと思いながら熟睡している孫娘を見つめていました。

しばらくすると、


<店長>
「どうかなされましたか?私はこの店の責任者の石原(仮名)と申します」


、と、店長がやってきました。


<私、>
「すみません。。
実は彼女は私のお客様でして、、
いろいろと仕事の打合せの話しをしようとしていたのですが私が一時間も遅刻してしまい、、
その間にかなり飲んでしまったようで、、
ちょっとどうしたらよいか。。」


、と、歯切れの悪い説明を始めると、


<店長>
「ちょっと失礼します。」


と言って孫娘の顔を覗き込みました。

そして、、


<店長>
「オイッ!優香!起きろっ!」


、、と言いながら孫娘の体を激しく揺らしました。

何がなんだかわからず呆然とする私。。


<私、>
「あの~、、店長さんは優香さんとお知り合いなのでしょうか?」


<店長>
「ええ、、そうです。
完全に落ちているので彼女はもう起きれないと思います。
この状態で家に帰るのは厳しいので朝まで店で寝かせておきます。
なのでご安心ください。
お帰りになっても構いません。
何か彼女にお伝えすることはありますか?」


と言われたので、


<私、>
「ありがとうございます。
確かにこの状態だともう起きれないと思いますのでお任せしてもよろしいでしょうか?
私は住宅リフォーム会社のトラジロウと申します。」


と言って名刺を渡し、彼女との関係や今までの経緯を簡単に説明しました。

そして、、


<私、>
「あらためて優香さんには明日以降に連絡はしますが、
会議が長引いたとはいえ、一時間も遅刻をしてしまって大変申し訳ありませんでした、、
とお伝えください。
もしも時間通りに私がこの店に到着していればこのような事態にはならなかったと思いますので。。」


と言って会計を済ませた私は彼女を任せてその店を後にしました。

謎の店長出現でさらなるミステリアスな展開に?!

帰り道で私はさっきの店長のことをずっと考えていました。


あの店長、、誰なんだろう。。


「優香」って呼び捨てで呼んでたけど彼氏の訳ないし、、


もし彼氏だとしたら同年代の私をわざわざ彼氏の店に連れていくことは考えられません。

彼女は両親が長い期間ずっと離婚調停中で家にいない為あの豪邸に仙人ジイさんと二人だけで住んでいます。

さらに彼女は一人っ子だと言っていました。

だから兄弟の経営する店ということも無い訳です。。


それはそうとして、

いよいよ来月か再来月のどちらかで月間売上300万円を達成出来ないと


給料がわずか8万円になってしまいます。。


敬愛する先輩の柏木さんもそれで遂に退職を余儀なくされたわけです。。

現在柏木さんは転職活動を日々行っていますが高齢と体調面のハンデがあるせいか全く転職先が決まりません。


意を決して大手企業を退職し、このベンチャー企業へ転職してきたわけですからこのまま終わる訳にはいきません。




私の運命は?その後の孫娘は?謎の店長の正体は?




次回>>第16話に続きます。

※ベンチャー企業奮闘記は毎週日曜日更新です!




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