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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第40話からの続きです。

超高額案件の松本邸で最終商談に臨んだところ終盤になって

「家族間だけで少し話したいので席を外してほしい」

と言われたため車の中で待機することになりました。

しかし15分のはずが30分経っても何も反応がありません。。

少々不安を感じていると突然救急車のサイレンが近づいてきました。

そして私たちが待機している車の前に救急車は停車しました。




超高額案件の工事請負契約の行方

慌ただしく停車した救急車の中から隊員が出てきて

<救急隊員>
「ただいま到着致しましたが松本さんでしょうか?」

と聞かれ、戸惑う私と深野係長。。

全く事態が呑み込めない状態でしたが、とりあえず

<私、>
「すみません。。私たちは建設会社のモノでして。。
松本さんご家族でしたらこちらの家の中に居ると思いますけど、、」

、と、そうこうしているうちに中から松本息子さんが出てきました。

<松本息子>
「あっ!救急隊員の方々!
電話した松本です!
こっちです!
父が倒れてしまって、、」

何となく事態が呑み込めてきた私と深野係長。

迅速な対応で松本邸の中に入っていく救急隊員たち。。

あまりの突然の出来事に私たちは茫然とその場に立ち尽くしていました。

なんじゃこりゃッ、、

商談どころじゃ無くなっちゃたけど。。

何というタイミングの悪さでしょう。。

しかしこの状況ではこれ以上商談を続けられません。

私たちは邪魔にならないように少し車を移動して一連の流れを見守っていました。

しばらくすると、、

中から担架に乘ったお父様が救急車の中に運び込まれました。

そして一緒に中から出てきた松本息子さんが私に声をかけてきました。

<松本息子>
「トラジロウさん、、
大変申し訳ないのですが、、
オヤジが、原因は分からないのですが、、
突然倒れてしまいこんな状態になってしまいました。
そもそもオヤジのためのリフォームなのでこの状態では続けられません。
今日はここで終了させてください。」

<私、>
「承知いたしました。
本日はこれで失礼させて頂きます。
お父様が無事に復帰されることを祈っております。」

ということで、、

ここ2週間必死で頑張ってきた結果がこのような想定外の事態になり、、

あまりにもショックでした。。

契約したらメチャクチャ大変だろうけど、、でも

こんなカタチで打ち切りになるのもすごく悔しいんだけど。。

恐怖の営業所会議

その後、私と深野係長は東京西営業所に戻りました。

夕方18:00から営業所会議がありました。

今月は東京西営業所の目標達成率があと1週間を残してわずかに30%と最悪な状況でした。

そのためパワハラ長井所長の機嫌も劣悪な状態でした。

今月は東京西営業所の営業マンたちの商談物件に大型案件がありませんでした。

というか、3件ほどあった高額の契約予定案件が全て他決(他の会社で決まってしまうこと)してしまったため

営業所の運命は私の松本邸の一発逆転契約にかかっていました。

理由はどうであれ商談が中断してしまったとなれば、

長井所長の矛先が私に向くことは明らかでした。

重い気持ちで営業所会議は始まりました。

30分ほどして私の番になりました。

<長井所長>
「トラジロウ!
オマエの松本邸2800万円の契約は大丈夫だろうなあ?
一人でやらせてくれとまで言ったんだからな!
当然契約前提で言ってんだよなあ!
オマエの松本邸が契約にならなければ今月ウチはヤバいからな!
覚悟して臨めよっ!」

しかし松本邸が現在中断してしまったことを言わなければと思い、、

<私、>
「いやっ、、長井所長、、聞いてください。。
本日の商談中にお父様が突然倒れてしまって、、
そもそもお父様のためのリフォームなのでこれ以上続行不可能ということになり、、
息子様より現段階での商談の打ち切りを申し入れられてしまいました。。」


しかし、、


<長井所長>
「ああッ!!
何だとっ!言い訳バッカしやがって!
あれだけ一人でやれるって自信たっぷりだったんだから死ぬ気で何とかしろ!
もし今月外したらテメーッ、クビだかんなっ!」


クソ~、、一方的に怒鳴り散らしやがって。。

小橋邸も今月解約だし、、また転職活動か?

その後も今月大ピンチの営業所会議は荒れに荒れ、、

パワハラ長井所長の怒号が鳴り響き、、

地獄の会議は3時間以上も延々と続きました。。

これは15年以上前のエピソードな訳ですけど、、

令和になった現代でもこんな非生産的な会議を未だにやってる会社ってあるんですかね?(^-^;

外交員報酬制度の住宅営業の難しさ

ボロクソにケナサレ、、

完全に意気消沈した私は上田営業マンと軽く飲みに行きました。

<上田営業マン>
「長井所長もいくら営業所が今月大ピンチだからって、、
全然悪く無いトラさんにあそこまでボロクソ言うって人格疑いますよね。
自分もあの後かなり言われましたけど、、
トラさんはホントにかわいそうです。。」

<私、>
「一人でやらせてくれって言ったのは歩合が半分になっちゃうんで言っただけで。。
外交員報酬制度なんだからそんなこと分かるだろうに。。」

<上田営業マン>
「私もその通りだと思います。
深野係長を付けたって建築のことはトラさんのほうが詳しいし、、
今回は契約後の業者確保も含めて全て完璧に動いてるわけだからまともな上司ならトラさん一人でやらせますよね?
ホントに意図的な嫌がらせですよね。。
でも、、末期ガンの小橋さんも遂に喋ることも出来なくなっちゃったみたいですし。。」

<私、>
「上田さんにはホントにいろいろお世話になって。。
でも小橋さんが解約になると私の達成も遡って未達成ってことになりますよね?
だから松本邸は何とか決めたかったんですけどね。。」

<上田営業マン>
「この会社ってあらゆる意味で厳しすぎます。。
営業所長が筋の通った人だったら何とか働けますけどね。
だから転職してきてもみんな辞めちゃうんですよね。」

と、上田営業マンといろいろな事を話し合いました。

残り1週間でやるべきことは?孫娘からの電話

私は今月松本邸の契約が出来そうにないことに対する罰として、またしてもゴミ案件をやるように命じられました。。

本当に理不尽なシゴキです。。

マジでいい加減転職するぞ!

、と心の中で叫びながらも次第に意気消沈していきました。

、、半ウツ状態です。。

何だかやる気が起きず無気力状態になっていました。

そんな中、、

孫娘から不在着信が入っていました。

思えば先々月の達成時には大変お世話になったわけですが、、

達成後も全然状況が好転せず、、

慌ただしい日々を送っていて全く話しをしていませんでした。

私は営業所の外へ出て孫娘に折り返しました。

3コールほどですぐに孫娘が出ました。

<孫娘>
「トラさんっ!お久しぶり!
達成してからどうですか?
相変わらず忙しいんですか?
貢献者の私に何かご馳走してくれるんじゃなかったんですか?」

その時、私は当時の記憶がよみがえってきました。

ウッ、ヤバい、孫娘にお礼するって言ったのに何にも連絡してなかった。。

<私、>
「大変申し訳ありません。。
達成とはいっても仮達成のような状況だったので、、
相変わらず日々激務でして全く落ち着ける状態になってません。。
今月大逆転の超大型案件も中断になってしまって、、
正直、今は全く気力がわかず半ウツ状態です。。」

<孫娘>
「頑張ってもなかなか成果が出ない時もあります。
でもトラさんは実力も人柄も成功する要素をちゃんと持ってる人です。
ここまで頑張ってきて投げ出したりしないでください。
その大型案件だって復活する可能性もあるんでしょ?
だったら投げ出さないで再開した時の準備はちゃんとやっておいたほうがいいですよ!
頑張って!」

その後も孫娘に励まされ、癒された私は何とか気力を取り戻しました。

う~ん、、やっぱ孫娘って癒し系マドンナだよなあ。。

でも何でこんな俺にやさしくしてくれんだろう。。

正直なところ学生時代から特にモテるタイプでもなかった私は、

なぜ孫娘が私に好感触なのか分からず、、

しかしその日以降、気が付くと孫娘のことを考えてしまうようになりました。

というわけで、、

孫娘のおかげで気力を取り戻した私は我に返って自分のやるべきことを整理しました。

確かに松本邸の商談は前回で中断になってしまいました。

しかし変更図面や変更仕様書、見積りなど、、

万が一また復活した時に迅速に対応できるように出来る限りのことはやっておくことにしました。

そして月末最終日を明日に控え緊迫した営業所内に一本の電話が鳴りました。

その電話に対応した杉崎事務員から声をかけられました。

<杉崎事務員>
「トラジロウさん!
3番に松本様からお電話が入ってます!」

商談再開か?お断りの電話か?それとも。。

次回>>第42話に続きます。

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