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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第47話からの続きです。

今までいろいろ頑張ってきて、、

遂に2800万円もの超大型案件の仮契約締結までこぎ着けました!

しかし本社の相原総務部長が仮契約での達成を認めず、、

私も東京西営業所も風前の灯と化していました。

同社を退職して転職活動に舵を切ろうとしていたマサにその時

なんと我が社の新井光社長から私に直電話が。。




我が社のトップ!新井社長からの直電話

<新井社長>
「新井です、新井光です。」

新井、、光?、って、新井社長?!

私はその時、頭が真っ白になりました。

我が社のトップである新井社長と話したことは一度もありません。

本社で開催の全体会議で姿を見かけたことはありましたが。。

なんで社長から直に電話がかかってくるんだろう?!

すこし落ち着きを取り戻した私は、

<私、>
「ああ、、お疲れ様です。。
新井社長、、東京西営業所のトラジロウです。。
社長が私に直接電話なんて、、どうされたんですか?」

<新井社長>
「トラジロウ君。いきなり電話で驚かして申し訳ない。
すごい大型の案件を契約したんだってね!
おめでとう!」

社長っぽく無い優しく親し気な声色に少し安心した私は、

<私、>
「、、いえっ、、契約ではなく仮契約です。。
今月頑張らないと私も東京西営業所も後が無かったので。。
でも、、精一杯やりましたが仮契約はあくまでも仮契約ということで。。
結局今月の数字としては認めてもらえず未達成になってしまいました。」


新井社長は電話口の向こうで何か考えている様子でした。


<新井社長>
「君のところの深野係長とさっき電話で話したんだけど、
何で仮契約じゃあダメなんだろうね?
仮契約でも140万円もの申込金までちゃんともらってる訳だから。
君はお客さんからかなりの信頼を得ていると思う。」

<私、>
「理由は分かりませんが。。
本社の相原総務部長が認めてくれないんです。
これ以上私にはどうすることも出来ません。。
今まで私なりに努力してきたつもりですが、、
もう限界です。
私はこの会社を退職して転職するつもりです!」


いきなり私に退職の意を告げられて少し戸惑った様子でしたが。。


<新井社長>
「トラジロウ君みたいな技術も経験もある若者に辞められては我が社としても大損失だ!
今回の件でも今までのことでも何でもいい!
私に思うところを話してくれないか!」

<私、>
「ありがとうございます。
しかし私も一応空気は読める人間です。
いきなり社長から電話を頂いて、、
私の思うところを全て語れと言われましても。。」


何でそんなこと言うんだろう?不満は一杯あるけど。。

そんなの社長に面と向かって言えるわけね~じゃん!

社長が「裸の王様」になれば企業は衰退

そうは言っても、、

直接社長に不満など言えるはずもなく。。

何を話してよいかわからず戸惑っていると、

<新井社長>
「社長は新人も含め全ての社員を理解していなければと思ってる。
だから長井所長を通り越してトラジロウ君に直接電話してるんだ。
社長になると自分が一社員として純粋かつ一生懸命だった頃を忘れてしまいがちだ。
中には自分が偉くなったと勘違いして傍若無人に振舞うようになる社長もいる。
そして社員たちは次第にそんな社長に忖度せざる負えなくなってしまう。
最終的に社長は「裸の大様」になって企業は衰退してしまう。
もちろんそんなバカ社長はどうなろうと自業自得だが、、
結果として一緒に心中することになる社員たちが一番災難だ!
そんなことがあってはならない。
だから真実をちゃんと教えてほしいんだ!」


今まで社長と直接話をしたことはありませんでしたが。。

新井社長の熱く誠実なオーラに魅了された私は、


<私、>
「わかりました。社長。
今のお話しを聞いて私は社長のことを信頼します!
なので私も真実をザックバランにお話しします。
よろしいでしょうか?」

<新井所長>
「もちろんだ!
現場の最前線で会社を支えてくれている社員たちの言葉は宝だ!
遠慮せずにいろいろ話してほしい。
トラジロウ君の思うところを言ってくれ!」


う~ん。。さすが新井社長!長井所長はじめ執行部から崇拝されてるだけあるなあ。。


私のような末端の社員だと話をする機会すら無かった訳ですが。。

この新井社長が大変評判が良く信頼されている理由がわかった気がしました。

なので私は自分の気持ちを赤裸々に話すことにしました。

<私、>
「社長!今回の件は納得がいきません。
私の仮契約を達成扱いにするかどうかは相原部長次第と聞きました。
しかし先月と先々月に他営業所で仮契約した案件を達成扱いにしたところ、、
結果、その2つとも本契約には至らなかったそうです。
そして相原部長の立場がすごく悪くなってしまったため
自己保身のために相原部長は私の案件を達成扱いにしてくれないようです。」


その後も私は堰を切ったように新井社長にこれまでの経緯を全て話しました。


新井社長は末端社員である私の話しを遮ることもなく、、

親身になってしっかりと聞いてくれている様子でした。

やがて私の話が落ち着くと、

<新井社長>
「トラジロウ君。
約束通り全て話してくれてありがとう。
すごくよく分かったよ。でも今の話しを聞いて、、
私はトラジロウ君に謝らなければならない。


、んっ?!なんで社長がオレに謝る必要があるんだ?


突然社長が意味不明なことを言ってきました。

すると社長は続けました。

<新井社長>
「実は当時、その仮契約をギリギリ月内に締結した2案件について相原部長が
何とか達成扱いにしてやりたいんです!
って強く私に言ってきたんだが、、
無理して営業数字にするとロクなことが無いからって許可しなかったんだ。
しかし相原部長は
一生懸命頑張ってくれた彼らのためにも何とか。。
って何度も私に言ってきて、、

<私、>
「えっ!、、何だか長井所長から聞いてた話しと違うんですけど。。」

<新井社長>
「相原部長はすごく男気があって義理がたい人間なんだ。
彼の情熱に押されて私も最終的には許可したんだ。
でも、、
結果両方とも契約には至らなかった。
私は劣化のごとく怒ってしまい相原部長を怒鳴りちらしてしまった。。
だから相原部長は責任を感じてしまい、、
今回のトラジロウ君の案件に関しては拒絶しているんだと思う。」

人望の無い上司に真実は見えてこない

その後も社長と少しだけ話した私は、

<私、>
「はっきり言って長井所長はもう少し所員の話しを聞いた方がいいと思います。
いつも一方的に自分の意見を押しつけるだけで、、
まあ、、いまさらどうでもいいですけど。。
相原部長のことだって
皆から恐れられているヤバイ人だ、、
みたいなこと言ってますけど真実が全く見えてないですよね。。」

<新井社長>
「本当にその通りだね!
所員たちから信頼されてなければ正しい報告も上がってこない。
だってみんな怖がってウソの申告をしたり問題を隠したりするからね。
そうすればドンドン悪い方向に行ってしまい、、
気が付いた時には大惨事になって取返しが付かない情況に陥ったりする。
まあ、、でも営業所長は店の数字を背負って大変なことも分かってほしい。。
あんまり彼を恨まないでやってくれ!」

<私、>
「いえっ、まあ、私としては最後に失礼ながら、
社長に言いたいこと言えたんでスッキリしました。
皆さんそれぞれ立場があると思いますので、、」


そんなやり取りがありました。

しかし、その時私は社長に

私の仮契約を契約扱いにしてください!

、とお願いすることはしませんでした。

社長との電話を切ったあと、

私は再び車を走らせて帰路につきました。

この時の私は同社を退職して転職する意向がほぼ固まっていました。

次回>>第49話に続きます。

※ベンチャー企業奮闘記は毎週日曜日更新です!






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