Pocket

こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第49話からの続きです。

我が社のトップである新井社長と電話で話をした翌日、

今度は本社の相原総務部長が私を訪ねてきました。

この会社に転職してきてから東京西営業所の所員としかほぼ面識が無い私。

なのでこのボスキャラ二人出現の急展開に私は戸惑いを隠せませんでした。

先月未達成が確定して全てがジ・エンドな状況です。

いよいよ我が東京西営業所解体のウワサが飛び交う中、、

わざわざ本社の相原総務部長が来る真意とは?




突然訪れた本社総務部長の思惑

<相原部長>
「君がトラジロウ君か?
うん。いい声をしてるし売れそうなタイプだ!
トップセールスになれる要素を充分に持ってるなっ!」

、といきなり感じよく褒められ、

私はどうリアクションを取ったら良いかわからず茫然としていました。

なぜなら長井所長が、

相原部長はメチャクチャ恐れられてるヤバい人だ!

目をつけられたら最後、身ぐるみ剥がされるぞ!

、と我々を常に脅していたからです。

しかし直感的に、

この人は話のわかる筋の通った人だ!

と感じた私はすぐに気を取り直し、

<私、>
「相原部長、お疲れ様です。
私に何かございますでしょうか?」

、と冷静に尋ねました。

すると相原部長は穏やかな表情で微笑んだあと、

<相原部長>
「うん。先月は超大型案件を決めてすごいね!
それについて直接トラジロウ君から話しを聞かせてもらおうと思ってね。」

<私、>
「先月長井所長から報告を上げているとおりです。
契約者のお父様が緊急入院して物理的に契約書へのサイン等出来ない状態でした。
なので仮契約というカタチで息子様にサインして頂くまでが精いっぱいでした。」


しばし沈黙が続いたあと、


<相原部長>
「トラジロウ君の言ったとおり、、
その状況で本契約を締結することは確かに出来ないよな。
、でも、オレが注目したのは仮契約なのに
140万円もの大金を月内に入金させていることなんだ。

そうこうしていると、、

長井所長と他営業マンたちが営業所に次々に戻ってきました。

長井所長は相原部長を見つけると、

<長井所長>
「アッ!!、相原部長!
お疲れ様です!!
今日はどうされたんですか?
なぜ突然東京西営業所に来られたんですか?」

そして相原部長の前にいる私に気づくと、

<長井所長>
「あっ!、もしかして、、
何かトラジロウがやらかしたんですか?!
オイっ!トラジロウ!何をやったんだ!?」


オイオイ、、ホントにいい加減にしろよ!

そんな訳ね~だろうが!!

何で俺にはいつもネガティブ思考なんだよ。。


、と、いつもの事ながらいい加減に嫌気がさしてしまいました。

すると、

<相原部長>
「いやっ、オマエ何を言ってるんだ?!
彼は何もやってないどころか営業所にとって大変な貢献者だ!
まあいいや、、
トラジロウ君、ちょっと外に出ないか?」

、と、私を営業所の外へ誘導しました。

すると長井所長が、

<長井所長>
「ああっ!、、じゃ、私も一緒に行きます!」

しかし、すかさず相原部長が、

<相原部長>
「オイっ!長井!邪魔するな!
オマエは来なくていい!」

今まで私と話をしていた穏やかな雰囲気からは一変した強い口調で言い放ちました。

ヤッタ~ッ!!ザマアみやがれ!

、と相原部長に一蹴された長井所長を見て心の中で喜んだ私でしたが、、

確かに長井所長がいつも言ってる通り、

本気で怒らせたらヤバそうなオーラ

はあるなと感じました。

温厚で強面な2つの顔を持つ理由

ということで、、

私と相原部長は営業所近くの喫茶店に行きました。

相原部長とは全くの初対面ではありましたが、

長井所長と違ってウツワの大きい大変安心感のある人でした。

まさに、

人の上に立つ者はこうじゃないとダメだ!

と思えるようなタイプでした。

コーヒーを飲みながら相原部長が、

<相原部長>
「オレが君の仮契約した案件を本契約扱いにしなかったために営業所が未達成になったと思ってるよね?」

と切り出してきました。

<私、>
「ええ、当初はそう聞かされていましたし、
実際にそうだと思っていました。
なんせ相原部長はこの会社の契約やお金に関する全てのコトに権限があると思っていましたから。」

<相原部長>
「そうだよな。。
だけどそれは違うんだ。
深野係長から140万円の契約金を獲得していることも聞いた。
だからオレは本契約扱いにしてやりたかったんだ。」

申し訳なさそうに、、

そして悔しそうに話す相原部長にたいへん親近感を覚えた私は、

<私、>
「相原部長。ありがとうございます。
新井社長から昨日電話で全部聞きました。
過去に2件同様のケースで仮契約が結果本契約にならなかったことがあったこと。
それに激高した新井社長が相原部長を激しく恫喝してしまったこと。
そのために今回の私の案件を本契約扱いに出来なかったこと。。」


私の話しを聞いた相原部長は大変驚いた様子でした。


<相原部長>
「えッ!!
社長と直接話したの?!」

<私、>
「そうです。社長が私に直接電話をくれたんです。
社長は末端の、しかもまだ新米の私に誠実かつ親身に話をしてくださいました。
社長は相原部長に激しく怒号をあびせてしまったことを大変反省してらっしゃいました。
社長は相原部長を高く評価し信頼してらっしゃいました。
相原部長は男気があってスゴク社員思いな人だって。さらに
相手が社長でもちゃんと意見を言ってくれる信頼できる人だって。」


その話しを聞いた相原部長はすごく嬉しそうに微笑みました。


<相原部長>
「そうかあ。。社長、、
そんなことを言ってたんだあ。
ちゃんと分かってくれてんだなあ。
やっぱりトップに立つ人って人間味や思いやりがないとダメだよな!」

そんなやり取りをしながら、、

その後も何だか相原部長とはウマが合うせいか、、

2時間以上もいろいろな話しをしてすっかり仲良しになってしまいました。

私はなぜ相原部長が社内で

目を付けられたら最後の恐ろしい人

と言われているのかその理由を聞きました。

<相原部長>
「わかってくれたと思うけど、
オレは決して理由も無く善良な社員を恫喝したりする人間じゃない。
しかし残念ながら社員の中にはウソをついたり悪い事をするヤツもいる。
だから温厚なだけではオレの役職は務まらないんだ。
過去には高齢のお客さんを騙して横領したヤツだっている。
立場上オレは仙人のようにいつも穏やかなキャラではいられないんだ。」

その後もいろいろと話していくうちに何だか相原部長のファンになってしまいました。

しかし私は最期に自分の気持ちを相原部長に伝えました。

<私、>
「相原部長。本日はありがとうございました。
最後に相原部長がイイ人だということが分かって良かったです。
今まで自分なりに精一杯努力してきたつもりでしたが、
私も営業所も先月達成することが出来ませんでした。
世の中結果が全てです!
私はこの会社を退職して転職することを決めました。」

<相原部長>
「、、ちょっと待て!
何を言ってるんだ。今日オレがココに来た理由は
松本邸の仮契約を本契約扱いにして
先月達成を承認するためだ!

えっ!?先月未達成だったのに、、

先月の未達成を棄却して達成にするってこと?!

次回>>第51話に続きます。

※ベンチャー企業奮闘記は毎週月曜日更新です!







Pocket