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こんにちわ。トラジロウです。

前回>>第50話からの続きです。

突然予告無く東京西営業所に現れた本社総務部長。

長井所長いわく


目を付けられたら最後の恐ろしい人


とのことでしたが。。

実際に会ってみると全くそんな感じはなく意気投合してしまった私。

私はすでに同社を退職して転職する意向を固めていましたが、

相原部長がこの東京西営業所を訪れた意外な理由が明らかに。




総務部長から放たれた以外な言葉

ここ数カ月絶不調だった東京西営業所に対して全社的に


いよいよ東京西営業所が無くなる!


というウワサが飛び交っていました。

そのため私の超大型案件だった松本邸の仮契約が本契約として認められるかが最重要ポイントでした。

しかし結果は認められずに東京西営業所は先月も未達成となってしまいました。

私は既に同社を退職して転職する意向を固めていました。

他営業所員たちも何かしらの覚悟をしている様子でした。

相原部長といろいろな話しをする中で私が転職の意向を固めている旨を話すと

相原部長がなぜ今回東京西営業所へ来たか話してきました。


<相原部長>
「、ちょっと待てっ!
今日オレがここに来た理由は
松本邸の仮契約を本契約扱いにして
先月達成を承認するためだ!




えっ!?、、先月未達成だったのに、、

先月の未達成を棄却して達成扱いにするってこと?!




私は相原部長のその発言に驚きました。


<私、>
「相原部長!それはどういうことでしょうか?
もう今月に入ってますし先月の成績は全営業所確定してその記録もインプットされていると思います。
今更それを修正して先月を遡って達成扱いにすることが出来るんでしょうか?」


<相原部長>
「大丈夫だ!
すでに数字を差し替えて東京西営業所は先月達成ということにした!」


<私、>
「しかし過去に仮契約を本契約として認めるも最終的に解約になってしまった案件が連続してしまった。
そして相原部長は社長から厳しくお叱りを受けてしまったと聞いています。
そのため今回の私の案件に関してはさすがの相原部長も本契約として認めることが出来なかった。
そういう認識でしたが。。」


<相原部長>
「確かにそのとおりだ!
しかしオレとしてはやはり納得がいかなかった。
そこで深野係長に直接トラジロウとはどんなヤツなのか?
今回の超大型案件の松本邸が実際に契約になる可能性はあるのか?
などをヒアリングしたんだ。」


<私、>
「そうだったんですね。
でも、、なぜ社長からそんなに怒号を浴びせられたのに頑張って頂けたんでしょうか?
私の案件を本契約扱いにしてもよいと判断して頂けた理由は何だったんでしょうか?」

総務部長の人を見極める力

<相原部長>
「オレは今までいろんな社員を見てきた。
ウソをつくヤツ、良いコトしか言わないヤツ、ゴマをするヤツ、ごまかすヤツ、
他にも横領したり傷害事件を起こしたり、、
時には執行部責任者として社員たちの尻拭いだってしてきた。
だからオレはちょっと接すればコイツはどういうヤツかってすぐに分かる。
トラジロウは直感的に信頼できるヤツだと感じた。」


<私、>
「なぜ私が信頼できると思ったのでしょうか?
私は相原部長と直接お話しをしたことすら無いのに。。」


<相原部長>
「オレは他者評価がどうなっているかをまず調べる。
今回は深野係長他、何人かからオマエのことを聞いた。
少なくともオマエについて何かネガティブなコトをを言ってくるヤツはいなかった。
もちろん長井所長は別だ!
彼は能力はあるが人望や人を見る目は無い!
決して彼がダメだと言うつもりは無いが客観性に欠けるところがあるから参考にならない。」




う~ん。。この人マジでスルドイ。。

長井所長がどういう人かちゃんと分かってる。。




<相原部長>
「あと極めつけは仮契約なのに140万円もの大金を月内に入金させていることだ!
過去に仮契約が結果的に解約になった案件は入金額が10万円以下だった。
要するに体裁のために仮契約というカタチを無理やり取っただけなわけだ。
住宅業界の営業マンは常に数字に脅かされているからね。
一連の流れを加味すれば今回のトラジロウの案件は仮契約であっても本契約扱いしてもよいと判断した!」




といった感じでいろいろ相原部長と話しをしました。

しかしまさか新井社長が直接私に電話をしていたとは思っていなかったようで、


<相原部長>
「まあ、そういったわけで、、
今回トラジロウの案件を絶対に契約扱いにしてやりたいしそうすべきだと思ったんだ。
そこでもう一度社長に電話してトラジロウの案件を契約扱いにするって言ったんだ!
でも、まさか社長自らトラジロウに電話しているとは思わなかった。
今思えば、、
だからアッサリと承諾をしてくれたんだと思う。
社長も直接オマエと話をして大丈夫だと判断したんだろう。」


<私、>
「でも、、当初はメチャクチャ怒られてしまったんですよね?
なのに再び電話して今度こそヤバイことになるかもとは思わなかったんですか?」


<相原部長>
「いや、これはオレの私的な感情で根拠なく判断していることではない。
総務部長として客観的に見たときに、
この案件は様々な要素から契約同等の価値がある、
なので東京西営業所を達成扱いにすべきだと判断した!
そこに前回社長にすごく怒られたから、、
、とか、、
社長の機嫌を損ねたらヤバイ、、
なんてクダラナイことは一切考えていない!
社長はすごく賢い人だから逆に正しい意見や情報が常にトップに上がってくることを望んでいる。」


私は相原部長の熱いトークをずっと聞いていました。

今までの私はこの会社に転職してきてから東京西営業所という一つのコミュニティー内だけで働いてきました。

なので新光クリエイト株式会社に転職してきたというよりも、

東京西営業所という小さな会社に転職してきたと言っても過言ではありません。

なぜなら2カ月に一度本社で開催する全体会議以外は東京西営業所以外の他部署に行くことは皆無だったからです。

そんなことからパワハラ長井所長の元で四苦八苦してきた私は遂に転職を決意したわけです。

しかし今回の件で雲の上の存在であった社長や総務部長と直接話す機会を得た私は、

少しずつこの会社に希望の光を見出していました。


いい加減に会社辞めて転職しようと思ってたけど、、


こんな崇高な社長や部長がいるならもう少し頑張ってみようか?


次回>>第52話に続きます。

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