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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第79話からの続きです。

近隣承諾書が全て揃っていないにもかかわらず、、

これ以上工事申請書の提出が遅れると完全にアウトなため、

管理人さんの好意でうまく工事申請書を先行提出してもらっていました。

しかし問題の頑固理事長がそれに気づき大激怒。。

書類一式を突き返されてしまいました。




全ては振り出しに?!業者からもクレームの嵐

管理人さんは申しわけなさそうに、

<管理人さん>
「、本当に申し訳ない。。
あの頑固理事長、、
細かくチェックしたみたいで。。
全部そろってないのになぜ提出してるんだって。。
メチャクチャ怒ってしまい。。
さっき書類を突き返されてしまったんです。」


これは絶対絶命のピンチです。

今日は7月30日です。

8月末に岩柳さんがここに引越してこれなかったらアウトです。

住むところが無くなってしまいます。

ただでさえ岩柳さん母子は情緒不安定で相当危険な状態です。

そんなことになったら完璧にジ・エンドです。

もし衝動的にマンションから飛び降りたら、、

そう思うと私は胃を切り裂かれるような気分になりました。

さらに私は大きな悩みを抱えていました。

8月8日からこのリフォーム工事に着手する職人は既に決まっています。

大工さん、設備屋さん、内装屋さん、、

マンション改装工事ですからあらゆる職人が入ります。

もし工事が延期、もしくは中止になった場合、

彼らはサラリーマンではないので仕事が開いてしまいます。

そんなことを考えていると担当予定の大工から電話がかかってきました。

<長澤大工>
「もしもしトラジロウさん?!
8月8日から入る予定の岩柳邸だけど、、
発注書はまだですか?
もうあと一週間くらいだけど。。
まさか延期とかキャンセルとかは無いだろうなあ!」

<私、>
「、、いやっ?!、あのう、、
すみません。。
今、、工事申請書の書類がもう最終段階なんで。。
8月8日からは予定通り入ってもらうんで大丈夫です。」

<長澤大工>
「ほんとかよ~!
今までこんなギリギリまで発注書が出ないってことないだろ!
なんかオカシイなあ。。
今さら延期とかって言われてもどうしようもね~ぞ!
8月13日から次の現場があるからズレたら入れね~ぞ!
キャンセルの場合は工事代金請求しますからね!」

<私、>
「ほんとスミマセン。。
ちょっと工事申請で手こずってまして。。
でも、、大丈夫ですからもうちょっと待っててください。」


職人からの電話は本日これで3件目です。

ここが住宅営業マンのツライところなわけです。

引渡しが間に合わなかった場合のお客様に対しての責任。

予定現場を空けてしまった場合の職人さんに対しての責任。

毎晩休みなしで張り込み続けた精神的肉体的苦痛。

なんだかんだで私自身も相当疲弊していました。

とにかくこの現場をうまく納めないとマジでヤバイ。。

そうこうしていると理事長の住む305号室の前に到着しました。

あまりに自分本位な頑固理事長

理事長のいる305号室には

私と岩柳さんと管理人さん

の3人で行きました。

とりあえず私は呼び鈴を鳴らしました。

するとすぐに玄関ドアが開いて白髪の理事長が出て来ました。

理事長は東條さんという名前で70歳くらいと思われました。

<東條理事長>
「なんですか?」

<私、>
「わたくし604号室のリフォーム工事を担当します
新光クリエイトのトラジロウと申します。
本日は工事申請書一式をお持ち致しました。」

<東條理事長>
「アンタだな?!
管理規約に違反して必用書類が揃っていないのにゴマカシて提出したのは!」

<私、>
「いえっ、、というか申し訳ありません。。
近隣承諾書を全て獲得するために毎晩岩柳さんと頑張ったのですが。。
しかし15日間張り込み続けて遂に最後の承諾を取りました。」

<東條理事長>
「オイッ!答えになってないぞ!
規約を破って、、
しかもゴマカシて出そうっていうその根性が気に食わん!」


私の頭の中は怒りで煮えくりかえっていました。

マジで本当にありえません!

そもそも理事長がそこまで自分本位に支配することはできません。

このヤローッ!マジでいい加減にしろよ!

だいたい理事長にそこまでの権限ね~だろ!

あきらかにこの理事長おかしいです。

ちょっとボケてしまってるのでは?

と思ってしまうほど、、

これはもう頑固とかっていう問題ではありません。

しかしお客様である岩柳さんを前に私がブチ切れてしまうわけにもいかず。。

その後も理不尽な理事長の言葉に納得いかないまま、

しかし反抗するわけにもいかず、、

私は黙ったまま理事長に言われっ放しの状態が続きました。

あまりにもこの理事長は理不尽で自分本位でした。

事態は想定外の展開へ

私は完全に意気消沈していました。

もう何か言う気力もありませんでした。

あ~あ、もう全て終わりだ。。

今まであらゆる困難を乗り越えてきたけど、

こんなところで終わっちゃうのかあ。

後半はもう理事長の言葉は耳に入ってこず、

心の中でいろいろなことを考えていました。

今度こそこの会社を退職して転職活動に励むことになってしまうのか?

私は一緒にいた管理人さんや岩柳さんのことを完全に忘れていました。

すると突然


ガチャッ!!


私のすぐ右斜め後ろからすごい音がしました。

ふと振り返ってみると、、

理事長の玄関横にあった傘立てがなぎ倒されていました。

なっ?!なんだあ?!

なんと、、

そこには豹変して鬼の形相へと変貌を遂げた岩柳さんが、、

怒りのオーラ満載で仁王立ちしていました。

そして岩柳さんは私を押しのけて理事長の前に詰め寄り、


<岩柳さん>
テメーッ!
ふざけんじゃね~んだよ!
もしアタシら路頭に迷ったら。。
絶対許さないよアンタ。。
絶対許さない。。
アンタのせいで、、
アンタのせいで、、
どんだけ苦労したと思ってんだよ!


完全にブチ切れてしまった岩柳さんは理事長にブツかるほど接近し、

顔を擦り付けるようにして狂ったように怒鳴りちらし続けました。

私も理事長もその迫力、、

というかその豹変ぶりと恐ろしさに声が出ませんでした。

しかし何よりも理事長の顔色が驚くほど真っ白に変化していました。

岩柳さんの強烈な圧力で血の気が引いてしまった感じでした。

完全に屈服モードになったのがわかったのか、、

岩柳さんの表情が徐々に落ち着きを取り戻してきました。

そして岩柳さんが一歩引いて私の横に並ぶ形となりました。

しばらく沈黙が続きました。

すると理事長が、

<東條理事長>
「いやっ、、
わかったよ。。
そこまで言うんだったら、、
この工事申請書一式は受け取ります。」

といって工事申請書類一式を受け取りました。

しかし、、

この頑固理事長はどういうつもりで受け取ったのか?

理事長の独裁的な面も問題ですが、、

岩柳さんのこのような行いも、、

どちらも問題があります。

いよいよ次回クライマックスです。

次回>>第81話に続きます。

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