こんにちわ。トラジロウです!
前回の>>第81話で「悲壮感漂う母と娘」の章が完結しました。
今回から新シリーズがスタートします。
あれから約半年が経過しました。
入社から2年近くが経過し、
私は4月からユニットリーダーに昇進しました。
ユニットリーダーとは一般的に「課長」といった役職です。
なので今回からは
「課長・島耕作」ならぬ、、
ユニットリーダー・真山虎次郎
といったイメージでお読みください!
あの超名作漫画「課長・島耕作」は
部長、社長、会長、、そして遂に相談役?!
と順当に出世していきましたが、、
わたくしトラジロウはどうでしょう?
新人の爽やかイケメン
現在、東京西営業所は長井所長を筆頭に私と伊澤さんの二人がユニットリーダーでした。
加えて上田主任と柳沼主任、その他4人の一般営業職社員がいました。
先月私の部下となった新人の高橋は当時27歳の爽やかイケメンでした。
甘いマスクに涼し気な笑顔の彼は我々男から見ても
コイツはモテるだろうなあ。。
、と、ちょっと羨ましく思ってしまうタイプでした。
高橋は元ファミレスの店長で住宅業界は全くの未経験でした。
彼は人懐っこくて褒め上手なのである程度教えれば未経験でもそこそこ売れるだろうと思っていました。
リーダーの私は基本的には100万以上の案件しかやりません。
なので休日に対応した和室を洋室にしたいお客様(40万位のリフォーム)を高橋に引きぐことにしました。
<私、>
「先週の日曜日に依頼を受けた竹内様というお客様を高橋に引き継ぐから今日一緒に行こう!」
<高橋>
「わかりました。
どんなお客様なんでしょうか?」
<私、>
「うん。。20代後半くらいの若奥様なんだけど、
和室を洋室に変更したいって内容で既にオレが見積りを出している。
追加で押入れをクローゼットにしたいって言うんでもう一度現地調査に行く。
だからこの竹内様は今日の同行をもって高橋に引き継ぐぞ!」
<高橋>
「有難うございます。
今までリーダーがやられてるんですね?
私みたいな新人が引き継いで大丈夫ですかね?」
<私、>
「ぜんぜん大丈夫だ!
その若奥様だけど、、
いつもケダルイ表情で何を考えているかわからん。。
なんだか妙に色っぽい感じの奥様なんだ。
隣にいつも強面の旦那がいるし。。
オレはあんまり歓迎されてない感じだから、、
若くて爽やかな高橋の方がいいかもな!」
ということで15:00に竹内様邸に行きました。
妖艶な若奥様とイケメン新人
ピンポーン!
とインターフォンを鳴らすと、、
しばらく時間をおいて、
「は~い!ちょっと待っててくださ~い!」
と返答があり、しばらくしてドアが開きました。
私と高橋はリビングに通されました。
相変わらず奥に強面の旦那さんが座って仕事をしていました。
この旦那、外見はヤクザみたいだけど何の仕事してんだろ。
すごく気になりましたが、、
それ以上に今日は今までと違ってこの妖艶な若奥様が大変上機嫌でした。
<若奥様>
「今日は部下の方も一緒なんですか?」
<高橋>
「はい!
真山リーダーの部下の高橋と申します。
私が竹内様のリフォームを担当させて頂きます。
よろしくお願いします!」
<私、>
「そうなんです。
私ももちろん彼をフォローしますが竹内様の担当は高橋になります。」
<若奥様>
「ふ~ん。。
いいじゃない!
高橋さんって新人さんなの?
おいくつ、、って聞いてもいいかしら?」
<高橋>
「有難うございます!
私は27歳です。」
<若奥様>
「えッ?!
じゃあ、、私と同い年ですね!?
ちゃんとリーダーさんに教わって頑張って!」
う~ん。。やっぱりこの奥様ちょっとノリが、、
水商売っぽいし、、旦那もそっち系の人か?
いろいろと心の中で勘ぐってしまう私。。
そうこうしているウチに時間は過ぎて、、
押入れの写真と採寸を終えた私たちは竹内邸を後にしました。
私と高橋は帰りの車中で竹内様について話していました。
<高橋>
「いや~、、竹内様ってめちゃエロイっすね~!
あんな胸元が出るような服着てるし、、
何だかずっと僕のこと見てて食べられちゃうかと思いましたよ!
リーダーはああいうお客さんどう対応してるんですか?」
<私、>
「いやっ、、
そもそもあんな感じの若奥様ってほとんどいないだろ!
あの奥さんオマエのこと気に入ったんだろ!
残念ながらオレが今まで接してた時はあんなに感じよくなかったぞ!」
そんなことを話しながら営業所に戻りました。
キャバクラ通いの柳沼主任
東京西営業所には柳沼主任というキャバクラ好きの社員がいました。
彼は社員歴が長いためギリギリで主任となっていました。
成績は中盤下くらいが定位置のためお金が無いはずでしたが、
週に3日くらいキャバクラに通っていました。
もしかしたら実家がお金持ちなのかもしれません。
そんなある日、柳沼主任が私に、
<柳沼主任>
「なあ、トラちゃん!
今日さあ、高橋君の歓迎会をキャバクラでやろうよ!
3人でさあ!
オレがオゴルからさあ!」
私はお酒は飲みますがキャバクラは行きません。
私がキャバクラに行くのは誰かにオゴッテもらう時だけです。
自分で高いお金を払ってまでは行きたくありません。
柳沼主任がオゴッテくれるとのことなので高橋と3人でキャバクラに行くことになりました。
その日の19:30に駅前に集合しました。
そこから柳沼主任がいつも通っている
ミッドナイトクイーン
というキャバクラに入りました。
「桜」と「花蓮」という名札を付けたキャバ嬢がすかさず駆け寄ってきました。
<キャバ嬢桜>
「あ~っ!柳沼さん!
3日、?4日ぶり?!
今日はお仲間さんもご一緒なの?」
<キャバ嬢花蓮>
「え~っ!嬉しい!
今日は平日で雨だからヤバイって思ってたんだけど。。
でも柳沼さんたちは逆にラッキーかも?!
今日は貸切になるかもよ!」
といった感じで高橋の歓迎会はスタートしました。
まあ、、でも柳沼主任って私よりも全然稼いでいないはずなのに。。
なんでそんなにキャバクラに通えちゃうんでしょうか?
でも柳沼主任は人柄も気立ても気前も、、
全て良い最高の先輩でした。
結局、3時間くらいキャバクラに居ましたが、、
あんまりおカネを使わせたら悪いので、
<私、>
「柳沼主任!そろそろお開きにしましょう!
明日もありますし。。」
<柳沼主任>
「えっ、、あっ、そう?!
じゃあ、、終わりにしようか!」
若奥様の意味深な電話
翌日、私と高橋は二日酔いで午前中休んでいました。
久しぶりにキャバクラに、、
しかも他人のおカネで飲み放題ということで、
かなりの量を飲んでしまった私。
午後私が出社すると高橋が駐車場のところで誰かと電話していました。
そんな高橋を横目に営業所に入った私は事務処理を始めました。
しばらくして電話を終えた高橋が私のところに来て、
<高橋>
「リーダー!おはようございます!
昨日はありがとうございます!」
<私、>
「ああ、、おはよう!
お礼なら柳沼主任に言ってくれ。
昨日のキャバクラ代全てオゴッテくれたんだから。」
<高橋>
「ああ、、そうみたいですね。
もちろん柳沼主任にも会ったらちゃんとお礼を言っておきますね!
ところでリーダー、、
ちょっと相談がありまして。。」
<私、>
「どうした?
何か問題でもあるのか?」
<高橋>
「はい、、問題といいますか。。
竹内様から携帯に直接電話を頂きまして、、
個人的にいろいろ相談したいから旦那の居ない時に私一人で来てくれと、」
、なっ、ナニイッ?!。。
あの妖艶な奥様が旦那の居ない時に一人で来いだと?!
オレん時はそんな素振り全くなかったぞ!
次回>>第83話に続きます。
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