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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第84話からの続きです。

最近転職してきた部下の高橋は、

人懐こくて嫌みがなくて聞き上手、、

といった万人から愛される爽やかイケメンでした。

私自身も目をかけてはいましたが。。

しかし女にモテるってこんななんだ!

と痛感させられてしまうほど彼は女性にモテました。




DM折り込み時の違和感

そんなある日の夕方、

営業所には私と高橋しかいませんでした。

というのも、

本社で営業研修があったため不参加だった我々以外の営業は不在で


NR(ノーリターン)


ようするに直帰しますとなっていました。

しかし今月末に開催する現場見学会のチラシを


【DM(ダイレクトメール)】


で見込み客に送らなければならないため、

私は高橋に声をかけました。


<私、>
「高橋!、今日は俺とオマエしかいないけど、
現場見学会は今月末だからDM一緒にやろう!」


<高橋>
「わかりました。
じゃあ封入する現場見学会チラシなどを印刷しますね!
それを折り込んで封筒に入れて切手を貼ればいいですかね?」


<私、>
「ああ、そうだ!
この前やっただろ?
あの時と同じ要領でやればOK!
今日はみんないないからオレも一緒にやるよ。
見込み客リストに250名位いるから結構時間かかるぞ!」




というわけで、、

私と高橋は営業所内のミーティングテーブルに座って作業を始めました。


しかし、、


チラシを印刷して折り込んで封入して、、

けっこう面倒クサイ作業です。。

まあ、、

営業マンはこんなDM関連の内職もしばしばあります。


そうこうしているうちに定時の6時になってしまいました。

もちろん、、

我々住宅系営業マンは定時など気にしてはいませんが。。


そんなこんなでDM作業を淡々と続けていました。


ふと気が付くと。。


事務の杉崎さんが我々の前に立っていました。


<杉崎事務員>
「私、定時なので帰りますね!
、、あれっ?!
真山リーダーと高橋さん。。
内職大変そうですね。
わたし手伝いますよ!」


といってサッと高橋の横に座りました。


<高橋>
「帰らなくて大丈夫ですか?
杉崎さん、ありがとうございます!
でも、無理しないでくださいね」




なんで高橋の横に座るんだ?




私はその時、

先日、高橋が言っていたことを思い出しました。


「香織ちゃん、富士急に行きたいっていうんですよ!」


コイツ、杉崎さんのこと香織ちゃんとか言ってたよな?


杉崎さんは現代で言えばAKBにいそうなカワイイ感じの23歳です。

東京西営業所のアイドル的な存在です。

しかし既婚者でもあります。。

とりあえず私たち3人はDM作成を続けました。

30分ほどして私はふっと得も言われぬ違和感を感じました。

ミーティングテーブルで作業をしていたわけですが、

私の正面に高橋と杉崎さんが並んで座っています。

しかし何となく普通じゃない気がしていました。


う~ん。。なんか違和感あるぞ?


っていうかちょっと、、何ていうか。。


私はトッサに机の下を覗き込みました。

すると、、

なんと!、

高橋と杉崎さんの手が机の下で繋がれていました!


だから何だか居づらいような。。


妙な空気感を感じたんだな。。


高橋と杉崎さんは二人だけのアツい世界に包まれていて、、

私が机の下を覗き込んだことも、

私自身のことも全く眼中に無い様子でした。

その後、20分ほどでDMが完成し、

杉崎さんは帰っていきました。

なんだかメチャクチャ疲れてしまった私は、


<私、>
「高橋!
今日はもう帰ろう!」


ということでその日は19:00前に帰りました。

妖艶の若奥様もキャバ嬢も。。

帰り道で私は携帯メールに気付きました。

そのメールはキャバ嬢の花蓮からでした。


【トラさん!今度はいつ来るの?
部下の高橋さん全く返信とか無いけどどうしてるの?】


何なんだよ!知らねーよ!


私はだんだん嫌気がさしてきました。

その後、私は吉野家で牛丼を食べたあと家に帰りました。

とりあえずテレビを見てくつろいでいると携帯が鳴りました。

あの妖艶の若奥様からでした。

時間は夜9時をまわっていました。

電話に出ようか少し迷いましたが、、

私は携帯を取りました。


<私、>
「ハイっ!真山虎次郎です。
どうされましたか?」


<妖艶の若奥様>
「あの~、、高橋さんなんですけど。。
変更見積りが出来たら連絡するって言ってたんですど、
まだ来ないんですが、、
連絡くれるように言ってもらえますか?」




私はどう対応したらよいか戸惑いました。


見積りじゃなくて高橋と会いたいんだろ!


しかしそこは冷静に、


<私、>
「承知いたしました。
申し訳ありません。
明日連絡するように伝えます。」


といって電話を切りました。


オレは高橋のマネージャーじゃねえよ!


オレにかけてくんな!




私は高橋に注意しようと思っていました。


人妻のお客さんと一夜を明かしたり。。


同じ職場内で既婚者の杉崎さんを誘ったり。。


ちょっと自由奔放すぎます。


高橋が誘ったというよりは女性側からの誘いで、、

というのはあるんでしょうけど。。

これは私が


モテないヒガミ


で言っているわけではありません。

さすがに上司として何か問題が起こってからでは遅い訳です。

特に一夜を明かしてしまった若奥様の旦那はかなりヤバそうな、、

少なくともまともな仕事をしていそうな感じではありませんでした。

本人は違うと言ってはいましたが、


美人局で脅されたり


する可能性だってあるかもしれません。

そうなったら私もとんだトバッチリです。

しかし忙しかったこともあり、

数日間は高橋とあまり話す機会がありませんでした。

そんなある日、

高橋から私の携帯に連絡がありました。


<高橋>
「真山リーダー、すみません。。
ちょっと体調が悪くて、、
3日ほど休ませてください。」


<私、>
「何だ?!どうした?
体調って、、どこが悪いんだ?
急に休んでオマエのお客さん大丈夫なのか?
またあの若奥様からオマエに会いたいって催促されても困るぞ!」


しかしそれから高橋は会社に来なくなってしまいました。


一体、彼に何が起こったのか全くわからず。。


私は途方にくれていました。


次回>>第86話に続きます。

※ベンチャー企業奮闘記は毎週月曜日更新です!









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