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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第86話からの続きです。

転職3か月で新人営業マンの高橋君。

当時、私の部下はなかなかの個性派ぞろいでしたが。。

その中でも高橋は最も印象に残っている部下の一人です。

それほど彼はいろいろな事がありました。

、、というか女にモテました。。




音信不通だった高橋からの電話

結局、高橋が


「体調不良で休みます!」


と言って会社に来なくなってから2週間ほど経過しました。

長井所長からも彼についてヒアリングされたり、、

事務の杉崎さんも高橋のことが気になってボーッとしていたり、、

私はある日の週末、早めに仕事を終えて帰路につきました。

その帰りの車中で携帯電話が鳴りました。

携帯の画面には、


高橋携帯


と表示されていました。

私は車を停めて電話に出ました


<私、>
「オイッ!、高橋!!
どうして全然連絡が通じなかったんだ?
みんな心配してるぞ!」


<高橋>
「真山リーダー。。
本当に申し訳ありません。。
ちょっとイロイロとゴタゴタがありまして。。」


<私、>
「なんなんだ?!
ゴタゴタって?
そろそろ会社に来れるようになったのか?
会社には来てないけど、、
自分のお客さんは対応してるみたいだな。」


<高橋>
「ええ。。まあ、、
自分の携わったお客さんは自分でないとわからないので。。
リーダーに迷惑かけちゃうんで、
最低限そこだけは対応してました。」


<私、>
「そうみたいだな!
オマエが急にいなくなっちゃたから。。
上司のオレにガンガン高橋の客から連絡くるかと思ったけど。」


<高橋>
「ほんとにすみません。。
来週から会社に出ようと思いますけど。
大丈夫ですかね?
長井所長にクビって言われないですかね?」


<私、>
「なぜか長井所長もオマエには甘いんだよなあ。。
オマエはホントに憎めないところがあるからなあ。。」




ということで、

来週会社に来たらいろいろ今後について話しをすることになりました。

2週間ぶりの出社で語られたこと

翌週の月曜日の朝、

高橋は2週間と3日ぶりに会社に出て来ました。

長井所長からは、


<長井所長>
「オレも出て行くと大げさな感じになっちゃうから、、
オマエだけで対応しろ!
とりあえずは辞めさせないようにしろよ!
せっかく売れそうなヤツが転職してきたんだからな!」


長井所長は意外に冷静でした。


ということで、

私と高橋はミーティングルームで話しをしました。


<私、>
「いろんなゴタゴタって言ってたけど。。
何があったんだ?」


<高橋>
「私の離婚した元妻なんですが。。
一度真山リーダーも電話で話したと思いますが。。」


以前、私が夜中まで一人で仕事をしていた時がありました。

その時に高橋の元妻から電話がかかってきたことを思い出しました。


<私、>
「ああ、、そんなコトあったなあ。。
あの時はオマエがバツイチだって知らなかったから、、
同棲しているオマエの彼女からかと思ったよ。
だから余計なことを言わなくて良かったけど。。」


<高橋>
「さすがリーダー!
ナイスな判断です!
でも、彼女はこの会社に転職したのをどこで知ったのか?
リーダーからその話しを聞いた時は怖くてゾッとしました。
それから会社の周辺で彼女を見かけたことがありまして。。」


<私、>
「ということは、、
オマエ、元妻からストーカー被害にあってたってことか?」


<高橋>
「私が会社に行かなくなった理由の一つはそれもあります。
もちろん私はファミレスの店長からリフォーム業界に転職したわけです。
だから分からないことやお客様対応等で戸惑ったこともあります。
今の彼女も元妻のことで相当神経質になっちゃって、、
今日はどこへ行ってたの?
とか、、
他にもオンナがいるんじゃないの?
って。。
ホントにオンナって面倒クサイですね。。」




出た!オンナなんて面倒くさいってセリフ。。




<私、>
「いやっ。。
オレはオンナなんて面倒くさいって思ったことは一度も無いけど。。
むしろ男なら一度は言ってみたいセリフとしか思えんが。。」




その後も実に2時間以上も高橋と話しをしました。


総合すると、


ストーカーの元妻とそれをキッカケに超神経質になった今の彼女。

さらに未経験で転職した住宅リフォーム業界での不安。

さらには欲求不満なエロ奥様からの執拗なラブコール。

他にも要因はありましたが。。

高橋が会社に来なくなってしまい、

もう辞めようか?

と思った理由はこんな感じでした。

あまり一般的ではない内容も含まれますが。。

まあ、高橋のキャラなら何となく理解できる話しでした。

私は高橋に言いました。


<私、>
「、で、どうすんだ?
まだヤレそうか?
この会社を続けられそうか?」


<高橋>
「いろいろすみません。。
ハイッ!
もう少し頑張ってみようかと思います!」




ということで。。

とりあえず高橋は会社を続けることになりました。

ただしこの会社は歩合給率の高い会社です。

通常の終身雇用制度の会社とは全く違います。

なので離職率もかなり高めです。

でも高橋はすごくイイキャラしてるし、

男女問わず人に好かれるタイプでした。

なので私も高橋がいなくなってしまうと何となく寂しいような、、

そんな気がしていました。


ふと気が付くと、、


事務の杉崎さんが立っていました。

いつの間にかミーティングルームの中に入ってきたのを全く気が付きませんでした。

杉崎さんはジッと高橋を見つめたあと、


<杉崎さん>
「高橋さん。。
すごく心配してましたよ。。
ホントに、、ホントに。。」


と言葉に詰まったまま。。

彼女の眼は涙で潤んでいました。


オイオイおかしいだろっ!


杉崎さんがこんなになっちゃうなんて。。


一応言っておきますと、


杉崎さん既婚者です。


でも高橋と富士急に行ったのを私は知っています。


この感じだと2人が深い関係にあるのは確かです。


次回>>第88話に続きます。

※ベンチャー企業奮闘記は毎週月曜日更新です!









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