こんにちわ。トラジロウです!。
早いもので衝撃の29年度一級建築士試験から一年近くが経過しました。本来の新試験制度の主旨が大幅に崩され、魔の一級建築士試験に逆戻りした波紋は想像以上に広がっています。
悪しき時代への逆戻りの理由はわかりませんが、新試験制度に変革してから8年が経過し、だいぶ過去の記憶が薄れてきたのと、試験元の理事長が交代したりしたことも一つの要因だったのかもしれません。
理事長交代で魔の一級建築士試験に逆戻りした29年度試験
すでにこちらの記事
>>40代角番で臨んだ一級建築士試験から一夜明けて想うこと
で綴っているように、平成13年から20年のいわゆる
「魔の一級建築士試験」
から平成21年に満を持して新試験制度に移行してからは、
問題数増加や試験時間延長、設計主旨の論文追加などはあったものの
当時の中央建築士審査会が公表した
「今までの試験と違い受験生に過度の負担を強いることの無い内容とする」
の通り、適正に一級建築士として相応しい受験生を選抜する試験に変貌を遂げました。
そのため平成28年までは、例えば選択肢4肢が全て新傾向で、充分な学習を積んできた実力上位の受験生が手も足も出ない、、といったことがないようによく熟考された出題内容となっていました。
詳細は私の>>一級建築士記事一覧をご覧ください。
29年度一級建築士試験で広がった波紋
私は平成27年と28年も同様に設計製図試験を受験していますが、
まだ未熟だった初年度も、仕事に追われ激務でさほど勉強出来なかった2年目も、結果不合格でしたが力は出し切っており(もちろん資格学校に通ってやることはやってます)
時間内に完成し、かつ10分以上の見直し時間を確保
出来ていました。
これは試験元の新試験制度でのコンセプトが
「一定レベルの受験生であれば、おおよそ完成し、かつ見直しも出来る程度のレベル」
で設定しているからです。
これは当然のことで、あまり偏ったギャンブル的な出題にすれば
年度によって試験の難易度が大幅に上下しますし、何よりも
一級建築士として相応しい受験生を適切に選抜出来なくなります。
あまり長くなってしまうといけませんのでピンポイントで試験元が29年度の試験でどう感じたのか?今後はどうなっていくのか?を綴っていきます。
29年度標準回答例から読み取る今後
今回私は29年度の標準回答例に注目しました。
そこから判断できることは、
今後、かつての魔の一級建築士試験に戻ることはないということです。
新試験制度になっても、設計製図試験の標準回答例に関してはかなり奇抜で突拍子もないものが多く、受験生が来年度の試験に向けて対策を立てにくい内容となっていました。
標準回答例は毎年ツッコミどころ満載で、われわれ受験生は
「なんだよコレ!ここの面積どう計算してんだよ!屋外階段の構造だけ鉄骨ってこと?ここから不特定の人が出入り出来ちゃうけど。。」
など、試験元の標準解答例がほぼ参考にならないため基本的には軽く参照する程度の受験生がほとんどでした。
もちろん新傾向の出題が毎年出るのは当たり前ですし、出題のパターン化を嫌ってある程度のフェイントを試験元がしかけてくるのは理解できます。
しかし29年度に関してはあきらかにヤリスギです。敷地図が別紙になって空いたスペースにも容赦なく要求事項を大量に詰め込んだり、さらに合否に直結する面積や主要室の面積算定に関しても説明が不明瞭な点や他さまざまな悪意ある仕掛け、、、。
28年度までは受験生が合否に直結するような部分に関しては充分に熟考された出題であったため、もちろんサプライズは毎年用意されていましたが、一定レベルの受験生がパニックにならない程度に配慮がされていました。
例えば、27年度は階段が4つ以上のプランが頻出したほどゾーニングや階振り分けなどで難しいところはありましたが、面積上限は緩かったためエントランスホールを300㎡以上の巨大空間にして何とかプランをまとめられたり、、、
話しは戻りますが、
それでも、、
たとえば27年度の標準回答例で言えば、
東側道路は歩行者専用道路(9:00~21:00)となっているため東側道路からの駐車場を設定した受験生は皆無でしたが、ご覧のように夜間の使用限定とただし書きをしてまで駐車場を配置するというヒタムキに努力してきた受験生をナメまくった解答例だったり、、
各資格学校でも下部に柱の無い梁上に柱を設置する岡立ち柱は絶対に厳禁(実務ではありますが。。)とされており、こと一級建築士設計製図試験においてこれをやる受験生は皆無でしたが、このようにワザワザ岡立ち柱と丁寧に記載してまで解答例に盛り込んだり、、
しかし、試験自体を揺るがしてしまうような抜本的な部分はキッチリと熟考されていたので、当時の受験生たちは、
「あ~あ。。また試験元がこんなことやってるよ~。。。」
と軽く流していました。
しかし、、、29年度の標準回答例は驚くべきことに
かつて見たこともないようなまともな模範解答例となっていました。
今までのような悪ふざけや受験生をバカにするような記載は一切ありませんでした。
これが何を意味するかというと、
受験生たちの悲痛な叫びが試験元に届いたということです。
試験元は29年度の出題に関してかなりの波紋が広がっていることを認識し、いつものような悪ふざけを自粛したと考えれらます。
だって、、正当な出題とすることを前提に試験時間も6時間半に延長とか、、海外の試験ではありえないような長時間になって更なる大きな負担が受験生たちにのしかかってきた訳ですから、、
これで出題内容が魔の試験時代に戻ったら恐ろしいことですよね。。。
もう建築士目指す人は激減するだろうし、
そもそも新試験制度にした本来の趣旨が完全にぶっ飛んでしまいます。。
日本人は実直で言い訳をせず潔い人種です。
余談ですがスポーツの世界でもそうですよね、、、
明かに誤審で負けたのに、
「自分の力不足です。」
と一言潔く負けを認め自分を攻めます。文句ひとつ言いません。。
まあ、、そんな日本人の気質は嫌いじゃないですが。。。
すこし話しがそれましたが、、、
そのため去年のような出題であっても、
「くそ~、あんな問題出しやがって!俺が落ちたのは試験元が理不尽な出題にしたからだ!」
などと大っぴらに文句を言っている人はほとんどみかけません。。。
しかし現代ではグローバル化の急速な発展とともにSNSなどあらゆる情報網が存在するため少なからず真実が波及するようになってきています。
私のこのブログだって1%くらいは響いているはずです。。
さらに、実際はランク4(失格判定)の受験者だらけのはずが、29年度はランク4の判定だった人はほとんどいません。
あの不完全な出題によって多数の失格者を出してしまうとバツが悪いし、合格者でも本来なら失格では?と思われる受験生もいたため意図的に失格者の人数を少なくしたんでしょう。
私も面積オーバー、もしくは未完成の可能性がありましたがランク4ではありません。
まあランク2も3も4も不合格な訳ですから今さら何でもいいですけど。。。
まとめますと、今まで毎回悪フザケしてきた標準回答例が平成29年度に関しては模範解答例となった理由は
今年からはまた本来の試験に戻すことを意味しているのだと思います。
資格学校が絶対に教えてくれない不都合な真実
残念ながら資格学校ではこういった、いわゆる
不都合な真実
を決して口にすることはありません。
なぜなら
自分たちにとって何のプラスにもならないからです。
なので資格学校は、、
「去年は確かに難易度が高く、一部では理不尽な過去試験に戻ったなどというウワサもありますが全くそうではありません。
我が校の秘伝のテキストと講義によってキッチリ学習した受験生は対応出来ていました。要はやり方次第で必ず合格出来るのです。
しかし現在は我が校のような確立された資格学校で学ばないと独学はもちろん通学しても到底対応出来ないのです。去年のように難しいと絶対不合格になりますよ!だから我が校に入校しましょう!」
というような事を言ってきます。
さらに前述したとおり、
言い訳せず潔く負けを認めるのが美学
というところも未だに日本人の心には強く根付いていますから、
今さら試験元の出題うんぬん言うのは格好悪いし、そもそもイメージダウンにしかならない訳です。
「じゃあ今後一体どうしたらいいんだろう、、」
と受験生たちは混乱してしまいます。
私は今後一級建築士試験はもう受験しませんし、何かこれで儲けようとも思っていません。
さらに負け犬の遠吠えと揶揄されてしまったりもするでしょう!
しかし、
何と言われようが私は真実を真っすぐに伝えたいだけです。
なぜなら私は、
真実を偏りなくありのままに伝えるエッセイブロガー
だからです。
そうすることで数多くの信頼を得ることが出来ますし、
最終的には私もこのブログも大きな影響力を得ることが出来ます。
グローバル化した現代でこれから特に重要となっていくのは
信頼と真実、そして時には弱者を救ったり世の中に貢献できる影響力だと思います。
なので一級建築士試験に限らずこれからもあらゆる情報を発信していきます。
今後一級建築士試験資格学校はどこが良いのか?
最後に
「おすすめの一級建築士試験資格学校」
についてふれておきます。
詳細は下記の記事☟
>>私が過去に受講した資格学校の良点と悪点をありのままに解説
で詳細に解説していますので細かい部分はこちらをご覧頂きたいと思いますが。。
様々な資格学校を実際に受講してきた私の結論からズバリ言うと
平成21年以降の新試験制度になってからは
資格の学校TAC建築士
が高品質低価格でダントツおすすめです。
特に総合資格や日建学院を一度は受講した過年度生であれば間違いなくTACです。
TACは新試験制度になってから設計製図試験合格率60%超えなど圧倒的な数字を誇っています。
(29年度に関しては想定外の出題のため除外してます。)
ちなみに総合資格学院は短期コースだと本来の合格率である合格率40%を満たすクラスは少ないため、
合格者占有率という裏技を使って広告やホームページで集客しています。
受講者数は圧倒的に多い(おそらくTACの10倍以上?)のため、一級建築士の全合格者の占有率となれば当然ながら圧倒的に有利な訳です。
しかし、、
「それってあまりにも露骨に裏技使ってないか?!」
と毎年言われていますが、本来の実質的合格率が低いのでどうしようもありません。。
詳細は前述の記事をご覧ください!
ユーザープランニングで有名な教育的ウラ指導は、私も過去に利用しておすすめですが、
通信講座がメインでオンライン授業も少ないので、TAC建築士と併用してサブ的に利用することをおすすめします。
私はTAC建築士をメインに受講しながらウラ指導の講習会や一発逆転模試、さらにはユーザープランニングを利用させてもらいました。
ということで、
最近読者の方々からいろいろとメールを頂きましたので、今回の記事を発信するに至りました。
私はもう受験することはありませんが。。。
ずっとこのブログを読んでくださっている受験生の皆様のことはホントに応援していますので、
私の代わりに絶対に一級建築士になってくださいね(^^)/
資格の学校TAC<建築士>各種コース開講