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こんにちわ。トラジロウです!

前回>>第32話からの続きです。

舞台は遂にクライマックスを迎えました。

世の中、白か黒か、、

時には途中経過も大切ですが、、

やはり結果が全てです。

この会社に転職してきてからの紆余曲折も結果達成出来なければ全てゼロです。。




最終局面での値引き交渉に一歩も引けない私

店長から値引き交渉をされ、


「とにかく私の話しを聞いてください!」


、と言い放った私ですが。。

特に何か秘策がある訳ではありませんでした。。


、と、その時突然店のドアが開きました。


<孫娘>
「あれ?、、トラさんもう来てるの?
今日の契約調印って夕方5時からじゃなかったですか?」


、と言いながら孫娘が店に入ってきました。


<石原店長>
「、優香。。
どうしたんだよ?
今日はオジイさんのところの病院じゃなかったのか?」


<孫娘>
「そうだったんだけど。。
何となくお店のことが気になったんで来ちゃった。。
何でこんなに早くから打合せしてるの?」




私と店長はしばし黙りこくっていました。




すると、、


<孫娘>
「ああ~、、わかったあ!
シンちゃんトラさん呼んで交渉してたんでしょ!」


<石原店長>
「いやッ、、
半年前の雨漏りの時にかなりお金を使っちゃったし、、
最近お客さんの数も減ってきたんでこれ以上経費をかけたくないっていうか。。」


歯切れの悪い返答をする店長の顔をジッと見つめる孫娘。


その熱い視線を真っ向から受けずに下を向いたままの店長。

しばし時間が流れました。

、と突然、店長が顔を上げて話し始めました。


<石原店長>
「オレもいろいろ仲間たちに相談したんだけど、、
本来ならこういった改修工事は何社も見積りを取って交渉して決めるべきだと言われたんだ。
リフォーム業者はカケヒキが上手で少しでも高い金額で契約に持っていこうとするから必ず値引き交渉しろって。
現状、店の経営が厳しくてお金の余裕だって無いし。。」


<孫娘>
「えッ!、、
それでトラさん呼んで値引き交渉してるわけ?
バカじゃないの!
見ず知らずのリフォーム業者じゃないんだよ!
トラさんスジの通った人だからそんなセコイことしないよ!」




その後も二人のやり取りは数分間続きました。

カケヒキ無しの最終クロージング

私はこの店長を見ていてすごくジレッたく、、

というか得も言われぬ憤りを感じていました。。




ていうか金かけるべきところにはシッカリ金かけろよ!


経営者のクセにホント煮え切らねえヤツだなあ!




私は込み上げる感情を抑え冷静に店長に語りかけました。


<私、>
「店長さん、、
確かにリフォーム業者の中にはお客様に対していろいろカケヒキをする業者もいます。
しかし弊社には過去に工事をして頂いた多くのお客様がおります。
さらに弊社の有料カスタマー会員になって下さっているお客様は延べ1000人以上いらっしゃいます。
そのため会員の方やご紹介者様から見積り依頼を頂くことが相当数ございます。
その場合ほとんどは相見積り(競合)を取らず弊社のみにご依頼をしてくださいます。
今回のように値引き交渉をされて簡単に弊社が値引きに応じてしまったらどうでしょうか?
弊社に信頼を寄せて頂いている大切なお客様たちを裏切ってしまうことになります。」


<石原店長>
「しかし値引きに応じてくれる業者だっています。
最終契約打合せ時に交渉して大幅に値引きをしてもらった私の知人もいます。
なので少しでも値引きをしてもらわないと自分の中で踏ん切りがつきません。」


私は強い視線で店長を見つめながら


<私、>
「プロという立場で最終金額を提示しておきながらお客様に交渉されて値引きしてしまう。。
そんな業者とはそもそも契約をするべきではありません。
お客様も大変厳しいフトコロ事情を抱えてプロにお願いしている訳です。
なぜ値引き出来るんだったら最初からその金額で提示しなかったのでしょうか?
それこそ全く筋が通っていないと思いませんか?
実際に公的機関の統計でも
簡単に値引き交渉に応ずる業者は契約後のトラブルが多い
という事も分かっています。
リフォームは電化製品や日常雑貨の販売とは全く違います。
なぜなら高額な商品にもかかわらず
完成物を確認出来ない状態で見なし契約をする
からです。
我々はモノではなくサービスを売っているのです。
だから住宅業界は契約後のトラブルが最も多いのです。」


<石原店長>
「う~ん。。トラジロウさん、、
ということは、今回提示の86万円からは一切値引きはできないということですか?」


<私、>
「前回申し上げました通りでございます。
弊社では適切かつ慎重に原価積算を行っております。
そこに規定の粗利率を算出して見積り金額を決定しております。
特に今回は優香さんのオジイさまからの御縁あっての大切なお客様です。
そのため予備費を見込まずに限界ギリギリでの金額となっております。
そのためこれ以上のお値引きは出来ません。
仮に少しでも値引き出来る余地があれば当然その金額で提示しています。」


その後も私は店長に住宅業界の真実やカラクリを語りました。


すると、、


<孫娘>
「もうヤメようよッ!
シンちゃん、いい加減に分かったでしょッ?
世の中は一長一短だってこと。
値引きに応ずる業者は後でトラブルになる可能性が高いって。。
私もトラさんの話しを聞いてホントにそう思うよ!
私、このお店の経営には口出したくないけど、、
大好きなオジイちゃんが出資してくれたお店だからこのまま閉店になっちゃうのは絶対イヤッ!
シンちゃんの優柔不断で決断力の無いところ大っ嫌いッ!」

遂に達成成るか?!最終クロージングの行方

そうこうしているうちに、

いつのまにか3人での飲み会へと変ってしまいました。

この自由の女神は通常通り夕方6時からオープンしたのですが、、

副店長に店を任せた石原店長は私と孫娘と3人で飲み続け、、

私たちは延々と人生その他いろいろなことまで語り尽くしました。

孫娘はいつも通り酒が入るとイイ感じのテンションでした。

石原店長も酒が進むにつれて次第によく話すようになり打ち解けていきました。

実に昼の2時くらいから飲み始めて


気が付けば閉店時間の11時30になっていました。。


副店長がやってきて石原店長に、


<副店長>
「あの~、、石原店長、、
閉店の時間になっちゃいましたけど、、
どうしますか?」


すると少し正気に戻った感じの石原店長が


<石原店長>
「ああ、、ゴメン。。
今日はかなり飲んじゃったね。。
こっちももう終わるからお店いつも通り閉めといて!
オレの事は気にしなくていいよ!
このあと工事請負契約書にサインしたりいろいろあるから。」




えッ!この後契約書にサインって言ったよな?!




、と内心ビックリしていると

酔っぱらってイイ感じだった孫娘も、


<孫娘>
「えッ!!
シンちゃん、この後契約書にハンコ押すの?
もう値引き交渉止めたのッ!」




すると冷静な面持ちで石原店長は私の顔を見つめ、




<石原店長>
「トラさん、、
いろいろ言ってすみません。。
今日こうしてジックリ話させてもらって、
世の中の道理
ってものがすごく分かった気がします。
ご提示頂いていた当初通りの86万円で契約します。
工事の方はよろしくお願いします。」







その時の私は何か長いトンネルを抜けたような。。


海底の底を彷徨っていて遂に希望の光を見出したような。。


やすらかな気持ちになっていました。


次回>>第34話に続きます。


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