こんにちわ。トラジロウです!
前回>>第11話からの続きです。
大手ハウスメーカー退職から現在の住宅リフォーム系ベンチャー企業へ転職して5カ月が経過。
パワハラや理不尽な指令に日々耐えながら苦悩の日々が続いています。
そんな中、突然東京西営業所に訪問してきた仙人ジイさんの家族だという妙齢の美女。。
その女性客に
「一緒にジョナサンに行ってくれませんか?」
と誘われ、いつも仙人ジイさんと打合せをしているファミレスのジョナサンへ一緒に行くことになりました。
謎の女性客と仙人ジイさんとの関係
東京西営業所から仙人ジイさんといつも打合せをしているジョナサンまで30分位かかります。
私とその女性客は私の車でジョナサンに向かいました。
車中では不思議な空気が流れていました。。
だって、、こんな芸能人オーラ満載のモデル風美女と車中で二人きりになれば緊張もするし戸惑いも隠しきれません。。
しかもお客様と営業マンというこの微妙な関係で。。
しかし営業所で一時間ほどいろいろと話しをしたおかげで当初は重苦しかった女性客の表情は次第に和らいでいきました。
その女性客との心理的距離感が少しずつ近くなってきたことを感じた私は満を持して切り出しました。
<私、>
「すみません。。
石井敬三様との関係を聞いてしまってもよろしいでしょうか?」
すると女性客は私の顔をジッと見つめたあと、、
<女性客>
「、、ごめんなさい。。
、、私、、石井敬三の孫です。。
オジイちゃんがいつもお世話になってます。。」
、と、うつむいた表情で申し訳なさそうに答えました。
え~ッ!孫なら最初からそう言えばいいじゃん。。
なんで「石井が、、」とか妙な呼び方するんだよ。。
、、と心の中でつぶやきながらも、、
<私、>
「そうだったんですね。
石井敬三様とのご関係がどうしても知りたくて、、
あまり家族構成のこととか、、
初対面の、、しかも営業マンの私に話したくないですよね。。
、、大変申し訳ありません。。」
そうこうしているうちにジョナサンに到着しました。
思い出の20番シート
とりあえずジョナサンに到着した私と女性客は店内に入りました。
すると女性客が私に質問をしてきました。
<女性客>
「もしかしてトラジロウさんとの打合せはあのドリンクバーの横の辺りでやってませんか?」
<私、>
「ああ、、確かにおっしゃる通りです。
まさにあの辺りの席に石井様は座られます。
普通はコーナーとか窓際とかを選ぶと思うのですが、、
石井様はこの辺りの席を好んで選んでましたね。。」
<女性客>
「やっぱり。。。
実は2年前に祖母が亡くなるまでオジイちゃんと祖母はいつも二人でこのジョナサンに来ていたんです。
二人はあの閑散とした大きな家にいると寂しいのか?人恋しいのか?
こんな店の中央付近で敬遠されがちな少々にぎやかな席をあえて選んでいましたね。。
、、すごく懐かしいです。。」
女性客はその席に着座しながら寂しげにつぶやきました。
<女性客>
「そうそう、、ここ20番シートなんですけど、、
ここが空いてなければ隣の21番シート。
必ずこのどちらかに座って二人仲良く話したり本を読んだりしていたようです。。
実際に私がここで二人を見たのは数回だけですが。。」
女性客は少し目を潤ませながら感慨深い表情で静かに私に話してくれました。
徐々に打ち解けてきた女性客と私
それから私と女性客は長時間にわたっていろいろなことを話しました。
私が前職を退職した理由や、意を決してこのベンチャー企業に転職してきたものの悪戦苦闘の日々を送っていることなど。。
時間が経つにつれて彼女の表情は明るく、、
やわらかな表情へと変化していきました。
<女性客>
「トラジロウさんってホントにお話しがうまいんですね。
オジイちゃんがトラジロウさんとお話しするのが大好きな理由がわかりました。」
<私、>
「、、あの、、
話しがうまい、、
というのはホメ言葉と受け取ってよろしいのでしょうか?
私はオジイさまから無理やり高額なリフォーム工事を受注しようなど一切考えておりません。」
<女性客>
「あっ、、ぜんぜんそういうんじゃないんです。。
、、誤解しないでください。。
お話ししていてすごく楽しいです。
私への質問もすごい自然だし、それでいて、、
いろいろと気遣ってくれていることも良くわかります。
絶対に正統派のトップセールスマンになれる人だなって思います。
さっき話してくれたパワハラ上司の話しとかもすごい面白いです。」
<私、>
「まあ、、話しのネタとしては面白いかもしれませんが、、
今の私にはホントに死活問題です。。
絶対に今回の転職は失敗じゃなくて成功だったと言いたいです。。」
<女性客>
「ごめんなさい。。ホントに頑張ってください。
応援してますね。」
どうでもいいけどスゴク楽しいんだけど。。
やっぱりオトコって美しい女性にはヨワイ。。
、、と時間が経つのも忘れて楽しんでしまっていました。。
明かされた豪邸内の闇と真相
その後もいろいろと話しをしていくうちに、
ついに彼女は自分の事を語り出しました。
<女性客>
「ウチは敷地も大きくて家事体もスゴク大きいんです。。
家の延床面積?っていうんでしょうか?
100坪以上あると言っていました。
リビングも2つあったりして無駄に広いんです。。」
<私、>
「延床面積が100坪以上とはメチャクチャ広いと思います。
特に石井さまのお宅は東京23区内なので、普通の家だと
25坪から大きくても30坪未満の住宅がほとんどです。
なので、一般的な住宅の4倍から5倍ほどの大きさということになります。
ちなみにお父様やお母様、ご兄弟とか、、
その大きな家に何人でお住まいなんでしょうか?」
<女性客>
「実は、、今の家には
私とオジイちゃんしか住んでいません。。
だからすごく寂しいし、、夜とかメチャクチャ怖いです。。
実際にいろいろな人が訪問営業で来たり、、
怪しい人が訪ねてきたり、、
アヤシイ電話も一杯かかって来ました。
なので今は固定電話のコードは外してますが。。
ちなみに母も父もこの家には住んでません。
私の両親はずっと長い期間離婚調停中です。。
私は一人っ子で幼いころからずっとオジイちゃん子でした。」
<私、>
「なるほど。。
それで当初家族構成がわかってしまうこととか、、
あまりお話しをされたくなかったんですね。
確かに私も何度か足を運ばせて頂いてますが、、
あの大きな豪邸に若い女性とオジイさまだけしか住んでいないとは誰も想像出来ないと思います。」
<女性客>
「両親がずっと仲が悪かったので私の唯一の頼りはオジイちゃんだけでした。
でもオジイちゃんは2年前に祖母を亡くしてから一気に老け込んでしまいました。
さらに去年、ガンを宣告されてから更に落ち込んでしまったんです。。
私は当時マスコミ関係の仕事が激務だった為ほとんど家にいませんでした。
そんな大好きなオジイちゃんを一人ぽっちにしてしまいました。。
そしてオジイちゃんは無表情で全くしゃべらなくなってしまいました。
最近では痴呆もすすんでしまって。。
私自身も激務から体を壊して精神的にも少し病んでしまい仕事を辞めてしまいました。。
もう、、何もかもが絶望的な状況でした。。」
私はそう話す女性客を横目にいろいろなことを考えていました。
おそらく土地と建物の所有権はあの仙人ジイさんにある訳で、、
でも両親が家に住んでいなくて離婚調停がずっと続いているとなると、、
もしこの豪邸をリフォームする時に
お金を出す人や決定権を持つ人が誰なのか?
などいろいろな問題があります。
私はいくつか質問をました。
<私、>
「ちょっと質問ですけど、、
これだけの豪邸ですと例えば固定資産税とか莫大な金額になると思うのですが、、
誰がそういった資産の管理費などを支払っているのでしょうか?
オジイさまが少し痴呆が出てしまっているとお聞きしましたが生前贈与とか、後見人とか、、
そんな話しはもちろん出ていませんよね?
あとはオジイさまの年金とかも本人が受け取っているのでしょうか?
、、申し訳ありません。。
私は住宅業界に長く携わっているため、こういったご家族の対応も数多くしてきたので気になってしまったのですが。。」
徐々に確信に迫った話しを切り出していきました。
実際、今の私は大手企業を決死の覚悟で退職し意を決してこの会社に転職してきてもう後が無い状態です。
この妙齢の美女とのジョナサン打合せは楽しいです。。
出来ればまた会って話をしたい。。
と思ってしまう少々不純な動機を持ったもう一人の自分もいます。。
しかし見込客で無ければこれ以上この仙人ジイさん一家を相手にしている訳にもいきません。。
次回いよいよリフォーム工事を受注出来るか確信に迫っていきます!
しかし、、
この美女を救いたい、、ほおっておけない、、
という揺れる思いも、、
次回>>第13話に続きます!
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