こんにちわ。トラジロウです!
前回>>第12話からの続きです。
大手ハウスメーカーを退職後、現ベンチャー企業へ転職して5か月と2週間。
私より2カ月先輩でもうすぐ50才の柏木さんと私は相変わらずゴミ反響の対応に追われ悲痛の日々が続いていました。
前回の仙人ジイさんの孫娘とのジョナサン会合は、夢も希望も無い私の現在の生活の中に一瞬訪れた癒しの時間でした。
何となく後ろめたい気持ちもあり、その事は一切誰にもしゃべらないようにしていました。
7ヵ月間未達成で新人猶予期間終了!基本給が8万円に?!
そんな中、私の敬愛する先輩社員の柏木さんが無残にも7カ月間未達成ということで
基本給が15万円から8万円に減額されました。
この会社は外交員報酬形態の会社で報奨金(歩合)の割合の方が高く、厳しい会社であることは転職時からわかってはいましたが。。
しかし柏木さんも私も未だに担当エリアを持たせてもらえません。。
こんな陰湿なイジメや長井所長のパワハラやシゴキにも二人協力し、時には励まし合って何とか乗り越えてきました。
他の営業所を見ても担当エリアを未だに持っていない同期は一人もいません。。
入社から7カ月間のうち、一度だけでも一カ月の合計契約金額が300万円を達成した月があれば免除されるのですが、、
しかし畳の表替えや水栓金具の交換、障子や網戸の貼り替えなどのゴミ反響ばかり。。
この状況で契約金額300万円達成はほぼ不可能です。
さらに性格が超悪い井沢課長は我々に自分のエリアのゴミ反響を容赦なく全て押し付けてきます。
ある日柏木さんが私に話してきました。
<柏木さん>
「トラジロウさん。。
今までいろいろと本当にありがとうございます。
たいへん感謝しています。でも、、
遂に私は今月から給料が8万円になってしまいました。。
私が受ける反響はほとんどがゴミ反響なので歩合も毎月2~3万円しかありません。。
一カ月8万円では我が家はもう生活できません。。
今度長井所長に何か言われたらもう退職しようかと思ってます。
この年で、、しかも持病のある私の転職は相当厳しいと思いますが。。」
この時私は返す言葉が見つかりませんでした。
いくら転職時に説明していると言われても、、
(私は給料8万円になってしまう事は知りませんでした(^^;))
一カ月の給料が8万円になってしまった柏木さんに対して、
「何を言ってんですか!まだ頑張りましょうよ!」
、、とは絶対に言えません。。
でも、、
20歳年下で後輩の私にも常に優しく丁寧に接してくれた敬愛する柏木さんが辞めるなんて耐えられません。。
ゴミ反響も二人で協力して何とかコナシてきましたが、、
柏木さんが会社を辞めたらあの井沢課長からの多数のゴミ反響を私一人ではとても対応しきれません。。
先の見えない仙人ジイさんとの打合せ
とうとう柏木さんが辞めちゃう。。
その日はずっとその事が頭から離れず。。
しかし16:00に仙人ジイさんとのアポイントがあるため、私は車で仙人ジイさん宅へ向かっていました。
やがて到着した私は
ピンポーン
といつも通りインターフォンを鳴らすと、
<孫娘>
「こんにちわ!トラジロウさん!
いつもありがとうございます!
石井ですね!?
ちょっとお待ちくださいね!」
もちろん先日この美しいお孫さんといつものジョナサンで会合したことは仙人ジイさんには内緒です。。
なので全くいつも通りの応対ではありましたが、、
なぜだか少しトキメイテしまいました。。
その後、仙人ジイさんといつも通りジョナサンで打合せを行いました。
前回の孫娘の話しも加味して、この仙人ジイさんが
契約が出来るお客様ではない
ことはわかっていました。。
、でも、、なぜか
この仙人ジイさんとの打合せを辞められない自分がいました。。
以前は無表情で全くしゃべらず痴呆も、、って言ってたけど、、
今日とかもスゴク笑顔だしオレにいろいろ質問してくるし、、
やっぱり孫娘の言う通り仙人ジイさんが復活したのはオレのオカゲ?ってことなんだろうか?
恒例のパワハラ営業会議
この日は一週間に一度の営業会議があるため仙人ジイさんを家に送り届けてすぐに営業所に戻りました。
そして恒例のパワハラ営業会議が始まりました。
最近は東京西営業所の成績が悪いため、本社からもマークされていて長井所長の機嫌は最悪な状況でした。
<長井所長>
「オイッ!!
お前ら今日は営業会議だって最初からわかってんだから時間にはビッチリ座ってろよ!
特に柏木とトラジロウ!!
オマエらイイカゲンに役に立たねえからもう会社辞めろよ!
柏木なんか転職しようったってドコも雇ってくれねーぞ!
テメーしぶといんだよ!もう辞めろよ!辞めろ!
向いてねーし!!」
、、とトップスピードでその後も怒号を浴びせまくる長井所長。
するといつも決して言葉を発しない柏木さんが、、
<柏木さん>
「おっしゃる通りです。長井所長。
こんな私を雇ってくれる会社はもう無いと思います。
今まで大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
私はこの会社を退職させて頂きます。」
、、と静かにそう言い放ちました。
一瞬驚いた表情の長井所長でしたが、、
<長井所長>
「そうか。。辞めたきゃ辞めろ!
他に何か言い残すことはあるか?」
すると柏木さんは長井所長をじっと見つめ落ち着いた声色で静かに語り出しました。
<柏木さん>
「長井所長。。
私の事はもうどうでもいいです。
しかし、新人として一人残されたトラジロウさんのことは少し考えてあげてください。
彼は建築技術者であると同時に営業力やコミニュケーション力などにも長けています。
担当エリアを持って普通に営業活動をすれば必ずこの営業所に貢献出来ます。
しかし私が辞めてしまうとさすがに彼一人でこのゴミ反響をこなすのは無理です。
いい加減に彼に担当エリアを持たせてあげてください。
入社から約半年経過していて担当エリアを持たせてもらえない情況はあまりにも理不尽です。」
普段は温厚で何一つ主張しない柏木さんのはずが、、
この時ばかりは堰を切ったように熱く言葉を発しました。
魅惑の孫娘から送信された意味深なメッセージ
柏木さんの予期せぬキゼンとした態度に少々動揺を隠せなかった長井所長でしたが、、
<長井所長>
「もういいッ!!
辞めるヤツは黙って辞めろ!
どうせどこにも転職なんて出来ねーんだからよッ!
それよりトラジロウ!
オマエ最近オンナにうつつを抜かしてるそうじゃねーか!?
新人で売上もロクに上がってねーくせに浮かれてんじゃねーぞ!
わかってんのかっ?!」
ヤベーッ、、なんで知ってんだろ?
事務の杉崎さんもこの事は誰にも言わないって言ってたし、、
<長井所長>
「オマエが車にオンナ乗せて営業所を出て行くの見たぞ!
アレ、お客さんだろ?
何ていう客だ?!」
うわっ、見られちゃったんだ。。面倒クセー。。
しかし答えない訳にもいかず、、
<私、>
「申し訳ありません。。
今追客中のお客様で石井敬三様のお孫さんでして、、
オジイさまのことを心配されて直接東京西営業所に来訪されました。。」
<長井所長>
「なんだか背が高くてモデルみたいな感じだったけど、、
だから客でもねえジイさんの家に毎回通ってんだな!
お客さんに手え出したら即刻懲戒免職だからな!」
オイオイ、、懲戒免職は大げさだろ。。
その後も恐怖の営業会議は延々と続きました。
他の営業マンの商談状況を長井所長がトレースしている最中、
ふと、、
私は一通のメールに気が付きました。
誰だろう。。
こっそりとそのメールを開くと、、
トラジロウさま
先日は遅くまでありがとうございました。無表情で全くしゃべらなかったオジイちゃんがトラジロウさんと出会って息を吹き返した理由がすごくよく分かりました。
ご迷惑でなければ今週の金曜日か土曜日のお仕事終わりに
お時間をいただくことは出来ますか?
もっといろいろお話しがしたいです。
トラジロウさんのご都合教えてください。
石井優香
、、これってどういうコトなんだろう。。
次回>>第14話に続きます!
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